Last modified: Wed Mar 15 16:37:14 2000

Comes-into-play ability/場に出たときの能力

「場に出たときの能力」には二つの異なるタイプがあります。

一つ目のタイプは「(このカード)が場に出たとき、○○をする」と書かれた物で、例えば《Uktabi Orangutan/ウークタビー・オランウータン(6E)》の能力は「ウークタビー・オランウータンが場に出たとき、対象のアーティファクト1個を破壊する。」と書かれています。 このタイプの能力はそのパーマネントが場に出たときに、即座にスタックに乗ります。 ただし、すべてのパーマネントの能力を奪う常在型能力(《Humility/謙虚(TE)》など)が場にあると、この能力も失われますので、スタックには乗りません。 「場に出たときの能力」の効果の特性は、そのパーマネントを作成した呪文/能力や適切なパーマネントのタイプを基に決定されます。

二つ目のタイプは、「(ある種のパーマネント)が場に出るたび、○○をする」と書かれた物で、例えば、《AEther Flash/上天の閃光(6E)》の能力は「クリーチャーが場に出るたび、上天の閃光はそのクリーチャーに2点のダメージを与える。」と書かれています。 この種の能力を能力をもつパーマネントは、常にパーマネントが場に入ってくるのを見ており、条件に合うかどうかをチェックしています。 この能力は適切なそれぞれのパーマネントにつき、1回ずつ誘発されます。 これはパーマネントが場に出るのが、何の効果であるかは関係ありません。 クリーチャー呪文がその効果でパーマネントになる場合も、《Call of the Wild/野生の呼び声(6E)》などで直接場に出た場合も誘発します。 また、この種の能力はその能力をもつパーマネントが他のパーマネントと同時に出た場合も誘発します。


以下の質問は、タイプ別にまとめてあります。
「(このパーマネント)が場に出たとき、○○をする」

Q. 場にアーティファクトが一つもないときに《Uktabi Orangutan/ウークタビー・オランウータン(6E)》をプレイすることはできますか? また、その場合何が起きますか?

A. プレイすることは可能です。また、その場合には何も起きません。
このタイプのカードは、「場に出たとき、○○する」の部分に該当するものがなくても場に出すことは可能です。 その場合、適正な物が一つもなければ効果は無視されます。


Q. 《Monk Realist/現実主義の修道士(UZ)》を召喚したときに、場にエンチャントは私がコントロールする《Crusade/十字軍(6E)》だけでした。 これを破壊したくないので、《Monk Realist》の能力で何も対象に取らない、ということはできますか?

A. できません。この場合、《Crusade/十字軍(6E)》が破壊されます。
このタイプのカードは、「場に出たとき、○○する」の「○○」の部分に該当するものがない場合、その効果は無視されます。 ただし、該当するものがあったら必ず効果を発揮します。 《Monk Realist/現実主義の修道士(UZ)》の場合は、一つだけエンチャントがあったなら、必ずそれを対象にしなくてはなりません。 たとえ破壊したくなくとも、破壊されてしまいます。

なお、「○○する」ではなく、「○○してもよい」と書いてある場合は、「○○」をしなくても構いません。


Q. 場に《Humility/謙虚(TE)》が出ているとき、《Monk Realist/現実主義の修道士(UZ)》でその《Humility》を破壊できますか?

A. いいえ、できません。
《Humility/謙虚(TE)》はクリーチャーの「場に出たときの能力」さえ失わせてしまいます。 よって、《Monk Realist/現実主義の修道士(UZ)》の能力も無くなってしまいますから、《Monk Realist》を場に出しても《Humility》を破壊することはできません。


Q. クリーチャーが場に1体もいない状態で、《Kjeldoran Dead/キイェルドーの死者(6E)》を場に出した場合、何もクリーチャーを生け贄に捧げなくて済みますか?

A. その場合、《Kjeldoran Dead/キイェルドーの死者(6E)》自身を生け贄に捧げることになります。
上の回答にあるように、該当するものがない場合、「場に出たとき、○○する」の効果は無視されます。 ただし、《Kjeldoran Dead》が場に出たときは、その能力の解決時にはクリーチャーである《Kjeldoran Dead》が通常は場にいますから、これが生け贄に捧げられます。

同様の裁定は《Commander Greven il-Vec/司令官グレヴェン・イル=ヴェク(TE)》《Spined Fluke/針刺吸虫(UZ)》にも当てはまります。


Q. 「フリー・クリーチャー」を召喚以外の方法で場に出した場合には土地がアンタップしなくなった、と聞いたのですが本当ですか?

A. はい、本当です。
'99年3月1日付けでエラッタが発表されました。 その結果、《Great Whale/巨大鯨(UZ)》《Peregrine Drake/流浪のドレイク(UZ)》《Cloud of Faeries/フェアリーの大群(UL)》《Palinchron/パリンクロン(UL)》(以上のクリーチャーを総称して「フリー・クリーチャー」と呼びます)の効果で土地がアンタップするのは、そのクリーチャーを直接手札からプレイした場合のみ、と変更になりました。 よって、現在では召喚以外の方法で「フリー・クリーチャー」を場に出しても、土地はアンタップしません。

詳しくはGreat Whale/巨大鯨(UZ)の欄を参照して下さい。


Q. 上の訂正は、他に「場に出たときの能力」にも適用されますか? 例えば《Monk Realist/現実主義の修道士(UZ)》を《Recurring Nightmare/繰り返す悪夢(EX)》で場に出したときにはエンチャントを破壊できないのでしょうか?

A. いいえ、そのようなことはありません。
訂正が出たのは「フリー・クリーチャー」および《Priest of Gix/ギックスの僧侶(UZ)》《Karmic Guide/霊体の先達(UL)》《Treachery/不実(UD)》《Iridescent Drake/玉虫色のドレイク(UD)》だけです。 それ以外の「場に出たときの能力」は、これまで通り、いかなる手段で場に出た場合も起動します。


「(ある種のパーマネント)が場に出たとき、○○をする」

Q.Living Death/生ける屍(TE)》などによって《Soul Warden/魂の管理人(EX)》と他のクリーチャが同時に出れば、同時に場に出た他のクリーチャの数だけのライフが回復しますか?

A. はい。
《Soul Warden/魂の管理人(EX)》の能力は、他のクリーチャーと《Soul Warden》が同時に場に出た場合にも誘発されます。 よって、《Living Death/生ける屍(TE)》の効果で《Soul Warden》を含む複数のクリーチャーが場に出た場合は、《Soul Warden》以外のクリーチャーについて、それぞれ「1点のライフを得る」という能力が誘発されスタックに乗ります。 《Soul Warden》自身の分が誘発されないのは、カード・テキストに「他のクリーチャーが場に出たとき」と明記され、自分自身が場に出たことでは誘発されないからです。


Q.Faerie Conclave/フェアリーの集会場(UL)》がクリーチャー化したとき、《Angelic Chorus/天使の合唱(UZ)》の能力でライフを得ることは可能ですか?

A. いいえ。
質問の場合、《Faerie Conclave/フェアリーの集会場(UL)》は土地から土地かつクリーチャーに変化するだけであり、場に出る訳ではありません。 よって、「クリーチャーが場に出たとき」という能力は誘発されませんから、《Angelic Chorus/天使の合唱(UZ)》の能力も誘発されません。