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Echo/エコー

エコーはアップキープ誘発型能力です。
エコーをもつパーマネントはカード・テキストに「あなたのアップキープの開始時、もし直前のアップキープの開始時以降にあなたがそのパーマネントのコントロールを得たのなら、あなたはそのパーマネントのマナ・コストを支払ってもよい。 もし、支払わなければ、そのパーマネントを生け贄に捧げる」と書いてあるものとして扱います。

エコーの支払いは、パーマネントが場に出た場合だけでなく、対戦相手のコントロールするエコーを持つパーマネントのコントロールを奪った場合にも必要です。


Q. 対戦相手がコントロールする、エコーをもつクリーチャーを《Abduction/誘拐(6E)》や《Legacy's Allure/レガシーの魅惑(TE)》を使用して奪いました。 このとき、私はエコーのコストを支払う必要があるのでしょうか?

A. はい、その通りです。
エコーをもつパーマネントのコントロールを得た場合には、次のあなたのアップキープにマナ・コストを支払わなければなりません。 もし、支払わなければ、そのパーマネントは生け贄に捧げられます。


Q. エコーのコストは有色マナも含めて支払わなければならないのでしょうか? もしそうだとすると、対戦相手のクリーチャーを奪った場合、自分がそのクリーチャーのマナ・コストに含まれる有色マナを出せなければ支払えないのでしょうか?

A. はい、その通りです。
エコーの効果で支払うマナ・コストは、有色マナも含めて、支払う必要があります。


Q. エコーのコストは《Medallion/大メダル(TE)》で減少しますか?

A. いいえ。
《Medallion/大メダル(TE)》は呪文をプレイするコストを減らすだけです。 エコーは呪文ではありませんから《Medallion》では減らすことはできません。

例えば場に《Emerald Medallion/エメラルドの大メダル(TE)》が1枚あるとき、《Acridian/アクリディアン虫(UZ)》は(G)で召喚できますが、次のアップキープ時にはエコーのコストとして(1)(G)を支払わなければ生け贄に捧げられてしまいます。


Q. 例えば赤クリーチャーのエコーのコストは《Chill/寒け(6E)》で増えますか?

A. いいえ。
《Chill/寒け(6E)》は呪文をプレイするコストを増やすだけです。 エコーは呪文ではありませんから《Chill》の影響は受けません。 なお、《Sphere of Resistance/抵抗の宝球(EX)》や《Gloom/憂鬱(5E)》なども同様に、エコーのコストには影響を与えません。


Q. 《Humility/謙虚(TE)》が場にある場合、エコーのコストを払わなくても良いのでしょうか?

A. それがクリーチャーならば、エコーのコストを支払う必要はありませんし、また支払えません。
《Humility/謙虚(TE)》はクリーチャーからエコーの能力を失わせますから、そのコストを支払う必要はありません。 また、アップキープ開始時に誘発される能力がスタックに乗った後に《Humility》が破壊された場合でも、エコーのコストを支払う必要はありません。


Q. エコーをもつクリーチャーでも、速攻をもつクリーチャーは、場に出たターンに攻撃しても良いのでしょうか?

A. もちろん、問題ありません。
エコーはコントロールを得た次のあなたのターンにだけ必要となるコストです。 コントロールを得たターンには、何の影響もありません。


Q. エコーをもつパーマネントのコントロールを得た次の私のアップキープの間に、エコー・コストを支払う前に、そのパーマネントの能力を使用することは可能ですか?

A. はい可能です。
第5版ルールでは、エコーはアップキープ・コストであり、支払うまではそのパーマネントのもつ選択的な能力を使用できませんでしたが、第6版ではそのルールは廃止されています。 よって、エコーのコストを使用する前にも、そのパーマネントの能力を使用することは可能です。


Q. エコーをもつパーマネントを場に出した場合、次のアップキープにそのエコー・コストを支払うまでその能力を使用できないと聞いたのですが、本当ですか?

A. いいえ、そのようなことはありません。


Q. エコーをもつクリーチャーのコントロールを自分のアップキープ・ステップ中に得た場合、エコーのコストを支払うのは、そのアップキープ・ステップですか? それとも、次のアップキープ・ステップですか?

A. 次のあなたのアップキープ・ステップです。
エコーはアップキープの開始時に誘発される能力です。 アップキープ・ステップ中にエコーをもつクリーチャーのコントロールを得た場合、すでに「アップキープ開始時」は過ぎ去っていますから、エコー・コストの処理を行うのは、次のあなたのアップキープ・ステップになります。


Q. エコー付きのクリーチャーを召喚したターンに、対戦相手に《Ray of Command/命令の光(5E)》でそのコントロールを奪われました。 その場合、私はクリーチャーのコントロールを2回得たことになる訳ですが、次のアップキープ・フェイズに支払うエコーのコストは2倍になりますか?

A. いいえ。
エコーはアップキープ誘発型能力であり、アップキープの開始時に1回だけスタックに乗ります。 よって、その前に何回クリーチャーのコントロールが変化していても関係なく、エコーは1回だけ支払うことになります。


Q. エコーのコストを支払うかどうかを決定するのは、エコーの能力がスタックに乗るときですか? それとも解決時ですか?

A. 解決時です。
モードでも対象でもない選択は、解決時に行われます。 よって、エコーの場合は、その解決時にコストを支払うかどうかを決めます。


Q. 《Mana Short/枯渇(6E)》でエコーの支払いを妨げ、エコー・クリーチャーを殺せると聞いたのですが本当ですか?

A. はい、可能です。
上記の回答にあるように、エコーのコストの支払いは解決時に行われます。 よって、エコーの能力がスタックに乗るのに対応し、アクティブ・プレイヤーを対象に《Mana Short/枯渇(6E)》をプレイすると、エコーの解決時にはそのプレイヤーの土地はすべてタップしており、マナ・プールも空になります。 その結果、アーティファクトなどの他のマナ生成手段がなければ、エコーのコストを支払うことはできませんから、エコー・クリーチャーを生け贄に捧げることになります。


Q. 対戦相手の《Albino Troll/アルビノ・トロール(UZ)》のコントロールを《Confiscate/押収(UZ)》を使用して奪いました。 その次の私のターン、アップキープ開始時にエコーがスタックに積まれた後、《Boomerang/ブーメラン(6E)》で《Confiscate》を手札に戻し、エコーのコストを支払わないで《Albino Troll》を殺すことは可能ですか?

A. いいえ、不可能です。
確かに質問の場合、《Albino Troll/アルビノ・トロール(UZ)》のコントロールが対戦相手に戻っても、そのエコー・コスト支払うかどうかはあなたが決めますし、支払うのもあなたです。 ただし、支払わないことを選んだ場合でも、その《Albino Troll》を生け贄に捧げることはできません。 なぜなら、「生け贄に捧げることができるのは、自分がコントロールしているパーマネントのみ」というルールがあるからです。 よって、質問の場合、《Albino Troll》のエコーのコストを支払わなくても何も起きません。 もちろん、望むなら支払うことは可能ですが、通常は意味はありません。