#この食品安全基本法の翻訳は、平成十九年法律第八号までの改正(平成19年4月1日施行)について、「法令用語日英標準対訳辞書」(平成20年3月版)に準拠して作成したものです。なお、この法令の翻訳は公定訳ではありません。法的効力を有するのは日本語の法令自体であり、翻訳はあくまでその理解を助けるための参考資料です。この翻訳の利用に伴って発生した問題について、一切の責任を負いかねますので、法律上の問題に関しては、官報に掲載された日本語の法令を参照してください。 食品安全基本法 (平成十五年法律第四十八号)    第一章 総則 第一条 (目的)  この法律は、科学技術の発展、国際化の進展その他の国民の食生活を取り巻く環境の変化に適確に対応することの緊要性にかんがみ、食品の安全性の確保に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び食品関連事業者の責務並びに消費者の役割を明らかにするとともに、施策の策定に係る基本的な方針を定めることにより、食品の安全性の確保に関する施策を総合的に推進することを目的とする。 第二条 (定義)  この法律において「食品」とは、すべての飲食物(薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)に規定する医薬品及び医薬部外品を除く。)をいう。 第三条 (食品の安全性の確保のための措置を講ずるに当たっての基本的認識)  食品の安全性の確保は、このために必要な措置が国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下に講じられることにより、行われなければならない。 第四条 (食品供給行程の各段階における適切な措置)  農林水産物の生産から食品の販売に至る一連の国の内外における食品供給の行程(以下「食品供給行程」という。)におけるあらゆる要素が食品の安全性に影響を及ぼすおそれがあることにかんがみ、食品の安全性の確保は、このために必要な措置が食品供給行程の各段階において適切に講じられることにより、行われなければならない。 第五条 (国民の健康への悪影響の未然防止)  食品の安全性の確保は、このために必要な措置が食品の安全性の確保に関する国際的動向及び国民の意見に十分配慮しつつ科学的知見に基づいて講じられることによって、食品を摂取することによる国民の健康への悪影響が未然に防止されるようにすることを旨として、行われなければならない。 第六条 (国の責務)  国は、前三条に定める食品の安全性の確保についての基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、食品の安全性の確保に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。 第七条 (地方公共団体の責務)  地方公共団体は、基本理念にのっとり、食品の安全性の確保に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。 第八条 (食品関連事業者の責務) 1 肥料、農薬、飼料、飼料添加物、動物用の医薬品その他食品の安全性に影響を及ぼすおそれがある農林漁業の生産資材、食品(その原料又は材料として使用される農林水産物を含む。)若しくは添加物(食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第四条第二項に規定する添加物をいう。)又は器具(同条第四項に規定する器具をいう。)若しくは容器包装(同条第五項に規定する容器包装をいう。)の生産、輸入又は販売その他の事業活動を行う事業者(以下「食品関連事業者」という。)は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たって、自らが食品の安全性の確保について第一義的責任を有していることを認識して、食品の安全性を確保するために必要な措置を食品供給行程の各段階において適切に講ずる責務を有する。 2 前項に定めるもののほか、食品関連事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、その事業活動に係る食品その他の物に関する正確かつ適切な情報の提供に努めなければならない。 3 前二項に定めるもののほか、食品関連事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、国又は地方公共団体が実施する食品の安全性の確保に関する施策に協力する責務を有する。 第九条 (消費者の役割)  消費者は、食品の安全性の確保に関する知識と理解を深めるとともに、食品の安全性の確保に関する施策について意見を表明するように努めることによって、食品の安全性の確保に積極的な役割を果たすものとする。 第十条 (法制上の措置等)  政府は、食品の安全性の確保に関する施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。    第二章 施策の策定に係る基本的な方針 第十一条 (食品健康影響評価の実施) 1 食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、人の健康に悪影響を及ぼすおそれがある生物学的、化学的若しくは物理的な要因又は状態であって、食品に含まれ、又は食品が置かれるおそれがあるものが当該食品が摂取されることにより人の健康に及ぼす影響についての評価(以下「食品健康影響評価」という。)が施策ごとに行われなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。  一 当該施策の内容からみて食品健康影響評価を行うことが明らかに必要でないとき。  二 人の健康に及ぼす悪影響の内容及び程度が明らかであるとき。  三 人の健康に悪影響が及ぶことを防止し、又は抑制するため緊急を要する場合で、あらかじめ食品健康影響評価を行ういとまがないとき。 2 前項第三号に掲げる場合においては、事後において、遅滞なく、食品健康影響評価が行われなければならない。 3 前二項の食品健康影響評価は、その時点において到達されている水準の科学的知見に基づいて、客観的かつ中立公正に行われなければならない。 第十二条 (国民の食生活の状況等を考慮し、食品健康影響評価の結果に基づいた施策の策定)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、食品を摂取することにより人の健康に悪影響が及ぶことを防止し、及び抑制するため、国民の食生活の状況その他の事情を考慮するとともに、前条第一項又は第二項の規定により食品健康影響評価が行われたときは、その結果に基づいて、これが行われなければならない。 第十三条 (情報及び意見の交換の促進)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、当該施策の策定に国民の意見を反映し、並びにその過程の公正性及び透明性を確保するため、当該施策に関する情報の提供、当該施策について意見を述べる機会の付与その他の関係者相互間の情報及び意見の交換の促進を図るために必要な措置が講じられなければならない。 第十四条 (緊急の事態への対処等に関する体制の整備等)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、食品を摂取することにより人の健康に係る重大な被害が生ずることを防止するため、当該被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態への対処及び当該事態の発生の防止に関する体制の整備その他の必要な措置が講じられなければならない。 第十五条 (関係行政機関の相互の密接な連携)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、食品の安全性の確保のために必要な措置が食品供給行程の各段階において適切に講じられるようにするため、関係行政機関の相互の密接な連携の下に、これが行われなければならない。 第十六条 (試験研究の体制の整備等)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、科学的知見の充実に努めることが食品の安全性の確保上重要であることにかんがみ、試験研究の体制の整備、研究開発の推進及びその成果の普及、研究者の養成その他の必要な措置が講じられなければならない。 第十七条 (国の内外の情報の収集、整理及び活用等)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、国民の食生活を取り巻く環境の変化に即応して食品の安全性の確保のために必要な措置の適切かつ有効な実施を図るため、食品の安全性の確保に関する国の内外の情報の収集、整理及び活用その他の必要な措置が講じられなければならない。 第十八条 (表示制度の適切な運用の確保等)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、食品の表示が食品の安全性の確保に関し重要な役割を果たしていることにかんがみ、食品の表示の制度の適切な運用の確保その他食品に関する情報を正確に伝達するために必要な措置が講じられなければならない。 第十九条 (食品の安全性の確保に関する教育、学習等)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、食品の安全性の確保に関する教育及び学習の振興並びに食品の安全性の確保に関する広報活動の充実により国民が食品の安全性の確保に関する知識と理解を深めるために必要な措置が講じられなければならない。 第二十条 (環境に及ぼす影響の配慮)  食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、当該施策が環境に及ぼす影響について配慮して、これが行われなければならない。 第二十一条 (措置の実施に関する基本的事項の決定及び公表) 1 政府は、第十一条から前条までの規定により講じられる措置につき、それらの実施に関する基本的事項(以下「基本的事項」という。)を定めなければならない。 2 内閣総理大臣は、食品安全委員会の意見を聴いて、基本的事項の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。 3 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、基本的事項を公表しなければならない。 4 前二項の規定は、基本的事項の変更について準用する。    第三章 食品安全委員会 第二十二条 (設置)  内閣府に、食品安全委員会(以下「委員会」という。)を置く。 第二十三条 (所掌事務)  委員会は、次に掲げる事務をつかさどる。 一 第二十一条第二項の規定により、内閣総理大臣に意見を述べること。 二 次条の規定により、又は自ら食品健康影響評価を行うこと。 三 前号の規定により行った食品健康影響評価の結果に基づき、食品の安全性の確保のため講ずべき施策について内閣総理大臣を通じて関係各大臣に勧告すること。 四 第二号の規定により行った食品健康影響評価の結果に基づき講じられる施策の実施状況を監視し、必要があると認めるときは、内閣総理大臣を通じて関係各大臣に勧告すること。 五 食品の安全性の確保のため講ずべき施策に関する重要事項を調査審議し、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に意見を述べること。 六 第二号から前号までに掲げる事務を行うために必要な科学的調査及び研究を行うこと。 七 第二号から前号までに掲げる事務に係る関係者相互間の情報及び意見の交換を企画し、及び実施すること。 八 関係行政機関が行う食品の安全性の確保に関する関係者相互間の情報及び意見の交換に関する事務の調整を行うこと。 2 委員会は、前項第二号の規定に基づき食品健康影響評価を行ったときは、遅滞なく、関係各大臣に対して、その食品健康影響評価の結果を通知しなければならない。 3 委員会は、前項の規定による通知を行ったとき、又は第一項第三号若しくは第四号の規定による勧告をしたときは、遅滞なく、その通知に係る事項又はその勧告の内容を公表しなければならない。 4 関係各大臣は、第一項第三号又は第四号の規定による勧告に基づき講じた施策について委員会に報告しなければならない。 第二十四条 (委員会の意見の聴取)  関係各大臣は、次に掲げる場合には、委員会の意見を聴かなければならない。ただし、委員会が第十一条第一項第一号に該当すると認める場合又は関係各大臣が同項第三号に該当すると認める場合は、この限りでない。 一 食品衛生法第六条第二号ただし書(同法第六十二条第二項において準用する場合を含む。)に規定する人の健康を損なうおそれがない場合を定めようとするとき、同法第七条第一項から第三項までの規定による販売の禁止をしようとし、若しくは同条第四項の規定による禁止の全部若しくは一部の解除をしようとするとき、同法第九条第一項の厚生労働省令を制定し、若しくは改廃しようとするとき、同法第十条に規定する人の健康を損なうおそれのない場合を定めようとするとき、同法第十一条第一項(同法第六十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により基準若しくは規格を定めようとするとき、同法第十一条第三項に規定する人の健康を損なうおそれのないことが明らかである物質若しくは人の健康を損なうおそれのない量を定めようとするとき、同法第十八条第一項(同法第六十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定により基準若しくは規格を定めようとするとき、又は同法第五十条第一項の規定により基準を定めようとするとき。 二 農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)第一条の三の規定により公定規格を設定し、変更し、若しくは廃止しようとするとき、同法第二条第一項の規定により特定農薬を指定し、若しくは変更しようとするとき、又は同法第三条第二項(同法第十五条の二第六項において準用する場合を含む。)の基準(同法第三条第一項第六号又は第七号に掲げる場合に該当するかどうかの基準を除く。)を定め、若しくは変更しようとするとき。 三 肥料取締法(昭和二十五年法律第百二十七号)第三条の規定により公定規格を設定し、変更し、若しくは廃止しようとするとき、同法第四条第一項第四号の政令の制定若しくは改廃の立案をしようとするとき、同法第七条第一項若しくは第八条第三項(これらの規定を同法第三十三条の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により特定普通肥料についての登録若しくは仮登録をしようとするとき、同法第十三条の二第二項(同法第三十三条の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により特定普通肥料についての変更の登録若しくは仮登録をしようとするとき、又は同法第十三条の三第一項(同法第三十三条の二第六項において準用する場合を含む。)の規定により特定普通肥料についての変更の登録若しくは仮登録をし、若しくはその登録若しくは仮登録を取り消そうとするとき。 四 家畜伝染病予防法(昭和二十六年法律第百六十六号)第二条第一項の政令の制定若しくは改廃の立案をしようとするとき、同法第四条第一項の届出伝染病を定める農林水産省令を制定し、若しくは改廃しようとするとき、又は同法第六十二条第一項の政令の制定若しくは改廃の立案をしようとするとき。 五 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(昭和二十八年法律第三十五号)第二条第三項の規定により飼料添加物を指定しようとするとき、同法第三条第一項の規定により基準若しくは規格を設定し、改正し、若しくは廃止しようとするとき、又は同法第二十三条の規定による製造、輸入、販売若しくは使用の禁止をしようとするとき。 六 と畜場法(昭和二十八年法律第百十四号)第六条、第九条、第十三条第一項第三号若しくは第十四条第六項第二号若しくは第三号の厚生労働省令を制定し、若しくは改廃しようとするとき、又は同法第十四条第七項の政令の制定若しくは改廃の立案をしようとするとき。 七 水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第四条第二項(同条第一項第一号から第三号までの規定に係る部分に限る。)の厚生労働省令を制定し、又は改廃しようとするとき。 八 薬事法第十四条第一項若しくは同法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十四条第一項の規定による動物のために使用されることが目的とされている医薬品、医薬部外品若しくは医療機器(以下「動物用医薬品等」という。)についての承認をしようとするとき、同法第十四条の三第一項(同法第二十条第一項において準用する場合を含む。以下同じ。)若しくは同法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十四条の三第一項の規定による動物用医薬品等についての承認をしようとするとき、同法第十四条の四第一項(同法第十九条の四において準用する場合を含む。以下同じ。)若しくは同法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十四条の四第一項の規定による動物用医薬品等についての再審査を行おうとするとき、同法第十四条の六第一項(同法第十九条の四において準用する場合を含む。以下同じ。)若しくは同法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十四条の六第一項の規定による動物用医薬品等についての再評価を行おうとするとき、同法第十九条の二第一項若しくは第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十九条の二第一項の規定による動物用医薬品等についての承認をしようとするとき、又は同法第八十三条第一項の規定により読み替えて適用される同法第十四条第二項第二号若しくは第八十三条の五第一項の農林水産省令を制定し、若しくは改廃しようとするとき。 九 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和四十五年法律第百三十九号)第二条第三項の政令(農用地の土壌に含まれることに起因して人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産されるおそれがある物質を定めるものに限る。)又は同法第三条第一項の政令(農用地の利用に起因して人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産されると認められ、又はそのおそれが著しいと認められる地域の要件を定めるものに限る。)の制定又は改廃の立案をしようとするとき。 十 食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律(平成二年法律第七十号)第十一条、第十五条第四項第二号若しくは第三号、同条第六項又は第十九条の厚生労働省令を制定し、又は改廃しようとするとき。 十一 食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正する法律(平成七年法律第百一号)附則第二条の二第一項の規定により添加物の名称を消除しようとするとき。 十二 ダイオキシン類対策特別措置法(平成十一年法律第百五号)第六条第一項の政令の制定又は改廃の立案をしようとするとき。 十三 牛海綿状脳症対策特別措置法(平成十四年法律第七十号)第七条第一項又は第二項の厚生労働省令を制定し、又は改廃しようとするとき。 十四 前各号に掲げるもののほか、政令で定めるとき。 2 関係各大臣は、前項ただし書の場合(関係各大臣が第十一条第一項第三号に該当すると認めた場合に限る。)においては、当該食品の安全性の確保に関する施策の策定の後相当の期間内に、その旨を委員会に報告し、委員会の意見を聴かなければならない。 3 第一項に定めるもののほか、関係各大臣は、食品の安全性の確保に関する施策を策定するため必要があると認めるときは、委員会の意見を聴くことができる。 第二十五条 (資料の提出等の要求)  委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。 第二十六条 (調査の委託)  委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、独立行政法人、民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された法人、事業者その他の民間の団体、都道府県の試験研究機関又は学識経験を有する者に対し、必要な調査を委託することができる。 第二十七条 (緊急時の要請等)  委員会は、食品の安全性の確保に関し重大な被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態に対処するため必要があると認めるときは、国の関係行政機関の試験研究機関に対し、食品健康影響評価に必要な調査、分析又は検査を実施すべきことを要請することができる。 2 国の関係行政機関の試験研究機関は、前項の規定による委員会の要請があったときは、速やかにその要請された調査、分析又は検査を実施しなければならない。 3 委員会は、食品の安全性の確保に関し重大な被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態に対処するため必要があると認めるときは、関係各大臣に対し、独立行政法人国立健康・栄養研究所法(平成十一年法律第百八十号)第十三条第一項の規定による求め又は独立行政法人農林水産消費安全技術センター法(平成十一年法律第百八十三号)第十二条第一項 、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構法(平成十一年法律第百九十二号)第十八条第一項、独立行政法人農業環境技術研究所法(平成十一年法律第百九十四号)第十三条第一項若しくは独立行政法人水産総合研究センター法(平成十一年法律第百九十九号)第十五条第一項の規定による要請をするよう求めることができる。 第二十八条 (組織) 1 委員会は、委員七人をもって組織する。 2 委員のうち三人は、非常勤とする。 第二十九条 (委員の任命) 1 委員は、食品の安全性の確保に関して優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。 2 委員の任期が満了し、又は欠員が生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。 3 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。 第三十条 (委員の任期) 1 委員の任期は、三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 2 委員は、再任されることができる。 3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。 第三十一条 (委員の罷免)  内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。 第三十二条 (委員の服務) 1 委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。 2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。 3 常勤の委員は、在任中、内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。 第三十三条 (委員の給与)  委員の給与は、別に法律で定める。 第三十四条 (委員長) 1 委員会に委員長を置き、委員の互選によって常勤の委員のうちからこれを定める。 2 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。 3 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する常勤の委員が、その職務を代理する。 第三十五条 (会議) 1 委員会は、委員長が招集する。 2 委員会は、委員長及び三人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。 3 委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。 4 委員長に事故がある場合の第二項の規定の適用については、前条第三項に規定する委員は、委員長とみなす。 第三十六条 (専門委員) 1 委員会に、専門の事項を調査審議させるため、専門委員を置くことができる。 2 専門委員は、学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する。 3 専門委員は、当該専門の事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。 4 専門委員は、非常勤とする。 第三十七条 (事務局) 1 委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。 2 事務局に、事務局長のほか、所要の職員を置く。 3 事務局長は、委員長の命を受けて、局務を掌理する。 第三十八条 (政令への委任)  この章に規定するもののほか、委員会に関し必要な事項は、政令で定める。