疫病神

このデッキは通称 Jay Schneider Pox とかPox Scrollと呼ばれるデッキです。 基本コンセプトは、《Pox/悪疫(5E)》で相手の邪魔をすると同時に自分の手札を減らし、《Cursed Scroll/呪われた巻物(TE)》を使っていくことです。 このデッキは黒単なのに、コントロールデッキという変わり種です。 また、黒単なのに黒対策の《Circle of Protection: Black/黒の防御円(5E)》や《Light of Day/日中の光(TE)》にまったく影響されない、という長所もあります。

デッキ名は、このデッキをプレイすると、相手の手札、土地、クリーチャなど あらゆる物が減っていくところから付けました。

[Main : 60]
Cursed Scroll/呪われた巻物(TE)		x 4
Steel Golem/鋼のゴーレム(WL)		x 3
Charcoal Diamond/炭色のダイアモンド(MI)	x 3
Chimeric Sphere/キマイラ球(WL)		x 2 (Artifacts : 12)

Pox/悪疫				x 4
Diabolic Edict/悪魔の布告(TE)		x 4
Funeral Charm/葬送の魔除け(VI)		x 4
Stupor/呆然(MI)				x 4
Spinning Darkness/闇の旋動(WL)		x 4
Drain Life/生命吸収			x 3
Evincar's Justice/エヴィンカーの正義(TE)x 2
Vampiric Tutor/吸血の教示者(VI)		x 1 (Black Spells: 26)

Quicksand/流砂(VI)			x 3
Gemstone Mine/宝石鉱山(WL)		x 3
Undiscovered Paradise/知られざる楽園(VI)x 2
Swamp/沼				x 14 (Lands :22)

[Sideboard : 15]
Dread of Night/夜の戦慄(TE)		x 2
Perish/非業の死(TE)			x 2
Evincar's Justice/エヴィンカーの正義(TE)x 1
Lobotomy/ロボトミー(TE)			x 3
Disenchant/解呪				x 3
Warmth/暖気(TE)				x 2
Bottle Gnomes/ボトルのノーム(TE)	x 2
個々のカードについて、簡単に説明します。

《Pox》はこのデッキのキーカードです。 これ1枚で手札破壊とクリーチャ除去と土地破壊ができる上、ライフも削れます。 もっとも、それはこちらも同じなので、《Charcoal Diamond/炭色のダイアモンド(MI)》や《Drain Life/生命吸収(5E)》を入れるなど、それなりの対処はしてあります。

クリーチャ除去は《Diabolic Edict/悪魔の布告(TE)》《Spinning Darkness/闇の旋動(WL)》《Drain Life》《Evincar's Justice/エヴィンカーの正義(TE)》《Funeral Charm/葬送の魔除け(VI)》《Pox》《Cursed Scroll》と豊富に揃っています。 特に《Spinning Darkness》はマナなしで唱えることができ、しかも3ライフ回復する優秀なカードです。 《Drain Life》は、《Pox》で土地が減ってしまうため、回復量自体は多くはありませんが、クリーチャ除去とライフ回復をかねる重要なカードです。 《Pox》後のライフ回復は少量であっても非常に重要です。 《Funeral Charm》は手札破壊も兼ねるカードであり、またタフネス1のクリーチャを殺せるため、非常に役に立ちます。 現在のトーナメント環境では、《Ball Lightning/ボール・ライトニング(5E)》《River Boa/リバー・ボア(VI)》《Birds of Paradise/極楽鳥(5E)》《Quirion Ranger/クウィリーオン・レインジャー(VI)》《Soltari Priest/サルタリーの僧侶(TE)》《Knight of Stromgald/ストロームガルドの騎士(5E)》など、《Funeral Charm》の餌食となるクリーチャは非常に多いのです。

相手の手札は《Stupor/呆然(MI)》《Funeral Charm》《Pox》と更にサイドにある《Lobotomy/ロボトミー(TE)》で破壊します。 相手の《Disenchant/解呪(5E)》を捨てさせた後に《Cursed Scroll》を出せばこちらの物です。

クリーチャは《Steel Golem/鋼のゴーレム(WL)》。 こいつは私が今、一番評価しているクリーチャです。 デッキにクリーチャが1種類だけなら、こいつに決まりです。 ブロッカーとして非常に優秀で、その上《Incinerate/火葬(5E)》でも死にません。 また、相手にクリーチャがいない、もしくは黒クリーチャのみの場合、《Steel Golem》に《Spinning Darkness》を撃ってライフ回復を図ります。
また、《Chimeric Sphere》は《Pox》で死ないため、《Pox》を唱えた後に相手をすみやかに倒せます。

そしてキーカードの《Cursed Scroll》 。 はっきりいって、このカードは強すぎます。 クリーチャが面白いように除去できる上、除去し終った後は本体にもダメージがいくのですから。 もちろん手札は常に1枚になるようにしておきます。 相手のクリーチャがいないときに、《Diabolic Edict》を唱えたり、自分を対象に《Funeral Charm》を使用したりすると周囲から「外道」と呼ばれます(^o^;

このデッキが苦手とするのは赤です。 赤の焼殺デッキ相手に《Pox》で自分のライフを減らしてしまうのは自殺行為です。 《Ball Lightning》を《Spinning Darkness》で倒したりすればそこそこ戦えますが、相手が《Goblin Bombardment/ゴブリンの砲撃(TE)》や《Forsaken Wastes/絶望の荒野(MI)》を出すと、ライフの回復ができなくなるので、まず勝てません。

《Spinning Darkness》が使えない分、黒いデッキもちょっと苦手です。 特にBad Moonがあると苦しいです。

Big Blue に代表される青のパーミッションデッキとは引き勝負ですが、どうも不利なようです。

得意とするのは小型クリーチャが多いデッキです。 特に流行の5CGや5CB、白ウィニー+Empyrial Armor デッキは葱しょった鴨です。 クリーチャ除去が豊富であり、特に《Pox》《Diabolic Edict》《Cursed Scroll》とあるので、Protection form Blackも何の関係もありません。 また、タフネスが2以下のクリーチャは《Cursed Scroll》の前には単なる的です。


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