鬼塚@松下技研です。 昨日寝床でふとおもって、眠れなくなって、結局辞書引きマクリでしたが、 日本では、一週間は日月火水木金土(人によって日曜日の位置はちがうけれど) というもんですが、これは日本固有でしょうか。 中国では、星期日、星期一、星期二、星期三、星期四、星期五、星期六という 体系があって、台湾では、礼拝、拝一日、拝二日、、、、、拝六日という体系 があるようです。 韓国では?辞書には表のようなものがなかったんで不明です。 #夜中に詳しく調べる気にならなかった。ハングルわからないし。 さて、日本の曜日の名前はどうやら英語(きっとオランダ語かな)かフランス 語を翻訳したもののようで、英語で調べてみると、 Sunday 間違いなく太陽の日 Monday 月の日 Tuesday 軍神の日、mars をTues に翻訳した。 Wednesday Mercurii の日。Mercurii を Wodin に翻訳 Thursday Jupiter の日。これも翻訳 Friday Venus の日。これも翻訳 Saturday しらべるの忘れたけれど、サターンの日? #イギリス人では、Wednesday をウェデンズデイっていう人がいる。 でした。フランス語と対応させると大体あいそうです。vendredi っていうの が何か「販売日」みたいで変ですが、venus の日を veneris とかいうのから して、まあやっぱりビーナスの日らしい。 さて、これで曜日は、どうも、太陽、月、+惑星の名前ということのようです。 惑星(中国語では行星)の名前は、どうも日本と中国では共通のようです。こ れは、すくなくとも肉眼で見える惑星については西洋天文学が入ってくる前か らあったはずです。 そもそも七曜日制自体はユダヤ教かキリスト教起源で、「神は七日目に休まれ た」というあたりだとおもうんですが、もっともユダヤ教では日曜日が休みで はなかったような気が、、 はよいとして、惑星の名前については、おそらく中国の陰陽道(これってオン ミョウドウってよむのね)とか風水とかと関わりがありそうで、 #周易なら調べてみようかな。 それが曜日の名前につかわれるっていうのもなんとも、しかも、ユダヤ教やキ リスト教の七曜日に、マルスとかマーキュリーとかなんかギリシアローマ系統 の神様の名前がでてくるのも奇怪ですね。 なんか世界の宗教のルツボみたいな名前ではないかとおもってしまふ。 私が知りたいのは、上述のとおり、 1)日月火水木金土というのは日本のオリジナルか。 2)中国でもこのような呼び方があるとか、放言では使うとかそういうのがないか。 3)いつからこれが使われるようになったか。たぶん太陽暦を使い始めた時か らでしょうが。明治になって瞬間で設定されたのか、それとも古くからあっ たものか。 4)韓国、ベトナムなどではどうか。 5)そもそも英語などで、曜日にローマの神をアサインするのはいつから始まったか。 6)中国で惑星(行星)の名前はどうしてきまったか? 7)Mars を火神、 Marcury を水神、Jupiter を木神、Vinus を金神、Saturn を土神などとよぶような体系があるか?とくにヨーロッパでの四元素説な どと、中国の陰陽道とかの関わりも含めてなんかあるんでしょうか。 よくわからないことだらけです。おしえてください。 Kentaro ONIZUKA, Human Interface Lab., Matsushita Research Inst. Tokyo Inc. -- From: kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) Date: 1 Jul 94 00:38:42 GMT ローランドの 倉田わたる です。 In article onizuka@mrit.mei.co.jp (Onizuka KENTARO) writes: > >1)日月火水木金土というのは日本のオリジナルか。 > >2)中国でもこのような呼び方があるとか、放言では使うとかそういうのがないか。 > >3)いつからこれが使われるようになったか。たぶん太陽暦を使い始めた時か > らでしょうが。明治になって瞬間で設定されたのか、それとも古くからあっ > たものか。 > >4)韓国、ベトナムなどではどうか。 > >5)そもそも英語などで、曜日にローマの神をアサインするのはいつから始まったか。 > >6)中国で惑星(行星)の名前はどうしてきまったか? > >7)Mars を火神、 Marcury を水神、Jupiter を木神、Vinus を金神、Saturn > を土神などとよぶような体系があるか?とくにヨーロッパでの四元素説な > どと、中国の陰陽道とかの関わりも含めてなんかあるんでしょうか。 これもFAQだなぁ。[;^J^] これに関して、もっとも良くまとまって いると思われる長文、この前ポストしたのがちょうど1年前だから、リポス トしましょう。 これに対する補足/パッチの記事、及び関連記事も、アペ ンドします。 -- 倉田わたる@Roland kurata@roland.co.jp Article 1 -------------------------------------------------------------- >>From: kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: <5043@rdnew3.roland.co.jp> >>Date: 6 Jul 93 08:28:08 GMT ローランドの 倉田わたる です。 In article tokuya@crab.fuji-ric.co.jp (Junichi Tokuya) writes: > >曜日の名称についての疑問がフツフツと湧いてきたので、博識な皆様のお知 >恵を拝借いたしたくポストしました。 >「火曜日が Mars の日とか火星が Mars の星」等の由来ってなんなんでしょうか? これもFAQに近いですね。 私が以前ポストした記事(私が調べた訳 ではない)が、長文ではありますが、もっともまとまっていると思うので、 (もう3年前にポストした記事ですし)再ポストします。 -- # 眠りは夢を、夢は死を.. 倉田わたる@Roland kurata@roland.co.jp ------ begin ------ begin ------ begin ------ begin ------ begin ------ 「科学・技術の盲点をつく」(倉田正也著 工業調査会) から、著者の了解を得て、12章「曜日の名前のはなし」を、要約(節によっ ては、全文引用)します。 *** 長いけれど、面白いぞ!! *** 1.個人的発端 − 順序への疑問 まず、日月火水木金土、という順序が不思議である。 火水木金土、と いうのは、古代人の考えた五行説の五元素であるが、五行説では二通りの順 序しか認めていない。 相克順:水−火−金−木−土 (水は火に勝ち、火は金に勝ち、... ) 相生順:木−火−土−金−水 (木は火を生じて灰となり、土は金を生じ結露する) 手懸かりのひとつは、”日月”であり、もうひとつは”曜”である。 曜の字は「光り輝く」の意味である。 すなわち、日月と併せ火水木金土の 五大惑星で、七つの光り輝くもの、これが”七曜”なのである。 では、なぜ、火星・水星・木星、... の順序か、なぜこの名前か。 外 国ではどうなっているのか。 2.英語、ドイツ語、フランス語 英語 ドイツ語 フランス語 Tuesday Dienstag Mardi Wednesday Mittwoch Mercredi Thursday Donnerstag Jeudi Friday Freitag Vendredi Saturday Samstag Samedi フランス語の語源は、分かりやすい。 Mars, Mercure, Jove, Venus と見当がつく。 ローマの神々の名である。 英語・ドイツ語の語源は、相 当する北欧の神々の名と見えるが、疑問もある。 まず、マルスはローマの 男神だから北欧神話の男神 Tiu でなぞった。 ウェヌスは美と愛の女神だ から同じような女神 Freia でなぞった。 これらは、よい。 不思議なのは神々の使者、商人と盗賊の神メルクリウスが北欧神話の最 高神 Woden でなぞられ、最高神ユピテルが北欧神話の豪勇の神 Thor にあ てはめられていることである。 たぶん、北欧がキリスト教に感化された時代を物語っているのであろう。 すなわち、マーキュリーは早くからギリシャのヘルメスと同一視されていた が、アレクサンドリアのヘレニズム文明に至り、ヘルメスはエジプトの智慧 と魔法の神トートと融合し、きわめて威力のある大神に成長していたのであ る。 一方北欧神話はギリシャ神話に比べると遥かに洗練の度の低い、魔法 の多い、ものである。 神々の中で最も魔法に達者なのは最高神オーディン であり、オーディンはまた、乗物のせいもあって、最も速いのである。 こ れでマーキュリーとの同一視が起こった。 しかしラテン系のジュピターを再びオーディンが受けとめるようでは混 乱が起こるが何とも結構なことに、ジュピター=ゼウスは雷雲の神なのであ る。 羊飼たちは最も恐ろしい雷を崇めて最高神にしたのである。 北欧で は雷(独:Donner)の神は Thor であって、これは人間世界(ミドガルド) の守護神であった。 この雷同志の対応が成立すれば、つまり二つの”ずれ” が相補うことになって、それでこうなったのではないか。 英単語の60%以上がフランス語起源なのに曜日の名前が北欧系なのは、 文化移植時期を示す。 フランス語を使うノルマンの殿様達が大ブリテン島 を征服してみたら、アングロサクソン達ももう七曜を知っていた、というわ けである。 このことは土曜日からも言えることである。 フランス語、ドイツ語と もヘブライ系の安息日=サバトからきているのに、英語はラテン直系の Saturnus の日としている。 すなわち、フランスを通っていないのである。 さて、ほとんどがローマ神話=ギリシャ神話の神々に結びつく。 一方 この神々の名は惑星の名でもあるから、つまり星の名に結びつくことになる。 ただしここで、フランス語では直接に星の名であり、英語・ドイツ語ではいっ たんローマ神話の神にずれを直しながらあてはめてから、という違いはある が。 しかし、マーキュリーは水銀でもある。 ちょっと寄り道をして見よう。 3.古代・中世の主要金属 古くから知られていた金属というとまず次の七種である。 金、銀、銅、 鉄、錫、鉛、および水銀。 これを”古代七金属”と称するが、驚いたこと に19世紀まで、真鍮(従って亜鉛)の参加があった位で人間の多用する金 属はほとんどこれに尽きていた。 ちなみに、漢字名の金属はあと蒼鉛と白 金とがあるだけである。 練金術ではこれに符号を決めていたが、この符号・表象は天体のものと 同じものが使われた。 美しい銅は金星、武器ということで血の色からか、 錆びて赤くなるからか鉄は火星、太陽のそばにあるため明け方と夕方との一 寸の間にしか見つけられぬ足の速い水星は水銀、というふうである。 太陽 − 金  − (円の中央に、点) 太陰 − 銀  − (右に開いた、三日月) 水星 − 水銀 − (♀の頭部に、ツノをふたつ) 金星 − 銅  − ♀ 火星 − 鉄  − ♂ 木星 − 錫  − (τの下部が、もう一回、だぶっている) 土星 − 鉛  − (”アレフ”に近い) 占星術においてギリシャ・ローマの神々は大惑星と同一視された。 最 も明るい金星は美の女神ウェヌスであり、逃足のはやいのはメルクリウスで あり、堂々としているのはユピテルである。 赤い星は軍神マルスである。 英語にしろその他の西洋語にせよ、星の名と神の名とは同一である。 それはまた、占星術思想と練金術思想との融合によって主要金属とも対応し たのである。 4.順序のもとは何か 日月火水木金土、という順序は何から来ているのか。 太陽からの距離 ではない。 神々の順序か。 ギリシャに戻り、アレス、ヘルメス、ゼウス、 アプロディテ、クロノスという順序に何か意味があるのか、ない。 練金術 からか。 金銀鉄水銀錫銅鉛という順序には、意味付けができない。 そもそも週というのはどこの発明か。 ”年”という周期はある程度以上の文明種族には天文から把握できる。 この一単位だけでは長すぎてやり切れないので太陰太陽暦が生まれる。 す なわち月の満ち欠けの利用である。 その下位の周期としては昼夜すなわち ”日”しかない。 ”週”は天文現象からは独立している。 広瀬氏(”暦”、近藤出版社)の説や渡辺氏(”万有百科”の七曜の項) の説では、七日を周期とするのは西方世界起源であり、バビロニアで新月か ら始めて七日目、十四日目、二十一日目、二十八日目を休日としたことに始 まる由である。 ユダヤに伝わり、ある時代から新月に無関係になったとい う。 ”創世記”には「七日目に神は休まれた」とあるし、また”黙示録” には七の氾濫がある。 まず七日毎に休むことが決まり、そのあとになって日への意味付けが始 まったと考えるのがよいらしい。 渡辺氏の説によると、週日に七曜の名を配したのは占星術に由来すると 言う。 そのころ天文学では、土・木・火・日・金・水・月、の順を考えて いたという。 第一日の第一時に土星、第二時・第三時・... に、木・火・ ... とやっていくと第二日の第一時に太陽が来て、第三日の第一時に月が、 と第一時の星が現在の曜日順になるのだそうである。 一日二十四時間制が もうこの頃にあったのだとすれば、確かにそうなる。 1 2 3 4 5 6 7 8 9101112131415161718192021222324 時 第1日 土木火日金水月土木火日金水月土木火日金水月土木火 第2日 日金水月土木火日金水月土木火日金水月土木火日金水 第3日 月土木火日金水月土木火日金水月土木火日金水月土木 第4日 火日金水月土木火日金水月土木火日金水月土木火日金 第5日 水月土木火日金水月土木火日金水月土木火日金水月土 第6日 木火日金水月土木火日金水月土木火日金水月土木火日 第7日 金水月土木火日金水月土木火日金水月土木火日金水月 第8日 土木火日金水月土木火日金水月土木火日金水月土木火 5.天動説 それではなぜ土木火日金水月の順になるのか。 しばらく天動説を調べ てみる。 天動説では一体惑星の運行をどう説明していたのか。 逆行もあり、光 度の変化もあるではないか。 プトレマイオスが天動説のほぼ極致に立つらしいが、彼は円周のまわり の円、周転円、を考えてこれを説明した。 惑星それぞれ(もちろん、太陽と月も含めて)について地球を中心にし た円をまず考える。 誘導円である。 この円周上を中心が動いていく小さ い円が、周転円であり、太陽と月以外の惑星はこの周転円の円周上を動くと するのである。 内惑星の場合、周転円の中心は地球と太陽を結ぶ直線上にあり、誘導円 の円周上を一年かけてひとまわりする。 惑星は周転円上を固有の周期でま わる。 内惑星が太陽から一定の角度以上離れないことが説明できている。 外惑星では誘導円は太陽軌道の外側にあり周転円の中心は固有の周期で 誘導円の円周上をまわり、惑星は周転円の円周上を一年一回まわる。 こういうわけで、内惑星すなわち水星・金星と火星以遠の外惑星とは、 地動説では地球でへだてられ、天動説では太陽でへだてられることになる。 したがって、地球から遠い順に土星、木星、火星、太陽、金星、水星、 月ということになる。 これがプトレマイオス流天動説の教えるところなの である。 6.日本語の名前の由来 さて順序は決まった。 時刻を媒介にして星に由来するのであった。 だから英語の名前は星の名であるローマ神話の神々の名を、北欧神話の神の 名でなぞってできたものだ、と言える。 日本には九世紀の初め頃に七日週期の風習が伝わっていると言う。 最 澄・空海の時代であり、唐という世界帝国の影響を日本がたっぷり受けた時 期である。 西方起源のものが遣唐使と共に日本にやってきた。 この時 「この日々は固有の星に対応する」とは分かっていた。 すると、第四惑星、第一、第五、第二、第六惑星の順序だけ決まってい たわけで、これらの惑星に火水木金土という五行説の名前がふりあてられた のはどういうわけか、ということが次の問題である。 実は、これはまだ明らかになっていないようである。 しかし、何か手 掛かりは得られるかも知れないので、有名な異名のある惑星についてはそれ も検討してみることにする。 第五惑星は、歳星と呼ばれる。 公転周期11.86年。 中国の上代 ではこの惑星の公転周期を十二年とし、一周天を十二次に区分し、毎歳一次 を移動することから、この名で呼んだらしい。 第二惑星は、太白。 これはその全天第一の輝きからで、この光は夕立 雲の輝きと同じという。 つまり濃密な白雲が太陽光を反射しているという ことである。 第四惑星は赤いから「火星」か。 中国ではむかしサソリ座のアンタレ スのことも火星といった。 アンタレスとはつまりアンチ・アレスであり、 洋の東西を問わず一対に見たくなるわけなのである。 この惑星は西方で軍 神の星、中国では戦乱の星である。 見かけの軌道の複雑なところから、災 禍兵乱の妖星として中国占星術で忌まれたと言う。 第一惑星は辰星という名前をはじめ持っていた。 辰は振に通じるらし い。 太陽のまわりをちょろちょろ動きまわることに関係があるだろうか。 第六惑星は鎮星とよばれるらしいが、由来は不明である。 しかし、五行説と中国占星術がもとになっていることは確かなようであ る。 「鎮星が久しく輝いている国は福が厚く、動いていってしまうと福が薄 い。 ”地候”とも呼ばれ、土の精気が上って星になったものである。」な どと古文献に見えるらしい。 これなら”土”星はおかしくない。 「木は五行の一、その首位に当たって生育の徳あるもの、方位では東、 人倫では臣、... 五星では歳星」というのもある。 歳を年のはじめの春で とらえるなら、それは春であり、木であるというわけなのである。 金星と火星とはしかしもっと単純に決まったであろう。 先述のように 第二惑星はその白い輝きから太白で、白となれば金とくるわけなのであった ろうし、第四惑星は夏のアンタレスと拮抗する赤さから、夏・火であらわさ れたのではあるまいか。 参考までに、五行説の森羅万象との対応の一部を示す。(相生順である。) 元素 方角 季節 色彩 徳目 味覚 木 東 春 青 仁 酸 火 南 夏 朱 礼 苦 土 中央 立秋前土用 黄 信 甘 金 西 秋 白 義 辛 水 北 冬 黒(玄)智 (第2水準にもない) 7.各国語の名前 手に入る限りの各国語の曜日名を並べてみる。 残念ながら、重要なヘ ブライ語のが、未蒐集である。 (倉田わたる註: うえちょん、したちょんの類(ごめんなさい、各国語で 呼び方が違うもんで)は、すべて省略しました。 正確なスペルを知りたい 場合は、面倒でも、各国語の辞書を引いて下さい。) 7−1.南欧系(その1) 古典 古典 ギリシャ語 ラテン語I エスペラント フランス語 週 semajno semaine 日 hemera heliou dominicus dies dimanco dimanche 月 h.selenes lunae d. lundo lundi 火 h.Areos Martis d. mardo mardi 水 h.Hermeos Mercoris d. merkredo mercredi 木 h.Dios Jovis d. jaudo jeudi 金 h.Aphrodites Veneris d. vendredo verdredi 土 h.Kronou sambati d. sabato samedi 古典ラテン語 火星 Marso IIは、北欧系 水星 Merkuro を見よ 木星 Jupitero 金星 Venuso 土星 Saturno 7−2.南欧系(その2) イタリア語 ルーマニア語 スペイン語 ポルトガル語 週 settimana saptamama semena semena 日 domenica duminica domingo domingo 月 lunedi luni lunes segundaferia 火 martedi marti martes terca-f. 水 mercoledi miercuri miercoles quarta-f. 木 giovedi jovi jueves quinta-f. 金 venerdi vineri viernes sexta-f. 土 sabato simbata sabado sabado settimo saptamana  第7の  第7の 7−3.南欧系(その3) 現代 ギリシャ語 週 hebdomas 日 Kyriake 月 Deutera 火 Trite 水 Tetarte (Tetrade) 木 Pempte (Pephte) 金 Paraskeue 土 Sabbaton Kyrios 主、神 deutera 第2の trite 第3の tetarte 第4の pempte 第5の paraskeue 準備 7−4.北欧系(その1) 古典 ラテン語II 英語 オランダ語 ドイツ語 週 week week Woche 日 solis dies Sunday zondag Sonntag 月 lunae dies Monday maandag Montag 火 Martis d. Tuesday dinsdag Dienstag 水 Mercoris d. Wednesday woensdag Mittwoch 木 Jovis d. Thursday donderdag Donnerstag 金 Veneris d. Friday vrijdag Freitag 土 Saturni d. Saturday zaterdag Sonnabendo (Samstag) 水曜:  週の中央 7−5.北欧系(その2) デンマーク語 ノルウェー語 スウェーデン語 フィンランド語 週 uge uke, veke vecka vukko 日 sφndag sφndag sondag sunnuntai 月 mandag mandag mandag maanantai 火 tirsdag tirsdag tisdag tiistai 水 onsdag onsdag onsdag keski vukko 木 torsdag torsdag torsdag torstai 金 fredag fredag fredag perjantai 土 lφrdag lφrdag lordag lauantai 土曜: 同左 同左 水曜:  洗い日  週の中央 7−6.北欧系(その3) アイスランド語 週 vika 日 sunnudagur 月 manudagur 火 priδjudagur 水 miδrikudagur 木 fimmtudagur 金 fostudagur 土 laugardagur 火曜:第3日 水曜:週の中央 木曜:第4日 金曜:断食日 7−7.スラブ系(その1) セルビア・ ロシア語 ポーランド語 チェコ語 クロアチア語 週 nedelya tydzien tyden, nedele nedelja 日 woskresenie niedziela nedele nedelja 月 ponedelnik poniedzialek pondeli ponedeljak 火 vtornik wtorek utery utorak 水 sreda sroda streda sreda 木 chetverg czwartek ctvrtek cetvrtek 金 pyatnitsa piatek patek petak 土 subbota sobota sobota subota vtori 第2の 日曜はロシアの vterina 第2の sredni 中央の 週と同じ言葉 streda 中央の chetverty 第4の ctvrty 第4の pyaty 第5の paty 第5の 7−8.スラブ系(その2) マケドニア語 ブルガリア語 ハンガリア語 週 nedela sedmitsa sedmitsa neledya het 日 nedela nedelya vasarnap 月 ponedelnik ponedelnik hetfo 火 vtornik vtornik kedd 水 sreda sryada szerda 木 chetvrtok chetv'rt'k csutortok 金 petok pet'k pentek 土 sabota s'bota szombat het 7、週 vasarnap 市の日 fo 主な、頭の ket 2 (以上、スラブ系では、キリル文字をローマ・アルファベット化して示した。 スラブ系でありながら、ローマ・アルファベットの国字の国もある。 対応 は、このことを念頭に置かなくてはならない。) 7−9.その他(その1) トルコ語 ペルシア語 アラビア語 スワヒリ語 週 hafta hafte JumAa Juma 日 pazar yak shambe Yaumu l-Ahad Jumapili 月 pazartesi do shambe Y.Lithnayni Jumatatu 火 sali se shambe Y.Th-thulatha Jumaane, Jumanne 水 carsamba cahar shambe Y.l-Arbi-Aa Jumatano 木 persembe panj'shambe Y.l-Khamis Alhamisi 金 cuma jome Y.l-JumAa Ijumaa 土 cumartesi shambe Y.Ssabt Jumamosi pazar は yak 1 日 1 pili 第2の  バザール do 2 月 2 tatu 3、第3の ertesi は se 3 火 3 ne, nne 4、第4の  次の日 cahar 4 水 4 tano 5、第5の cf. 月曜 panj 5 木 5 木 cf. Alhamdullillah   土曜 jome 休日 金 cf. 週   神に讃えあれ sham 晩 金 cf. 週 mosi 第1の 7−10.その他(その2) ウルドフ語 バスク語 中国語 朝鮮語 週 hafte aste 星期 cu 日 itwar igande 星期日、礼拝日 i rjo il 月 pir astelehem 星期一 worjo il 火 mangal astearte 星期二 hwajo il 水 budh asteazken 星期三 sujo il 木 jum'arat ostegun 星期四 magjo il 金 jum'a ostirale 星期五 hwmjo il 土 hafta, sanicar larunbat 星期六 tojo il 日 週の始まり 月 週の始めの日 火 週の半ば 水 週の終り 木 天空の神の日 金 大きな木曜日 土 月の1/4 中国では日曜日と週とを共に”星期”と呼ぶ。 ”星期日””星期天” または”礼拝””礼拝日””礼拝天”が日曜。 ”星期一”が月曜で、”星 期六”が土曜である。 これはこれで十分である。 月の名について日本人は明治以来、睦月・ 如月・弥生・卯月・皐月・水無月・文月・葉月・長月・神無月・霜月・師走 というのを日常語と公式語では完全にやめ、数字のみとした。 ヨーロッパ 人が数字でない名前と、ずれたラテン語名(セプトを九月に、オクトを十月 に、など終り四ヶ月は二つ宛数がずれている)とをベースに月を呼んでいる のは、言葉とはそんなものと思いつつ滑稽に感ずるが、曜日の名前では中国 に対しこちらが遅れている感じである。 (ただし、情報理論的に、数字が 最善かどうかはまた別の問題である。) ちょっとおやおやと思わせられるのは、現代ギリシャ語が数で唱えてい ることである。 昔の曜日名はローマ人がなぞり、それを北欧語がなぞり全 西方世界を従わせたのに。 おやおや、はまだあって、ポルトガルが番号である。 なぜロマンス語 の中で異を樹てるのか。 ペルシャも整然たる数字。 トルコ語はこの一部をとりこんでいると思 われ、整然としていない。 ペルシャの曜日名はトルコの影響ではない。 スラブ圏もおおむね数字由来型である。 とにかくほとんどが始めての言語で、曜日名だけのコレクションなのだ が、サバトだけは一見して分ってしまう。 フランス語の samedi もサバト からきている。 エスペラントはびっくりする程フランス語を採り入れてい るが、土曜日だけは原形である。 ザメンホフがユダヤ系だったことを思い 出す。 このサバトが北欧系ではほとんどなく、ドイツ語の Samstag が例外だが、 これは南ドイツ、オーストリア、スイスで使われるとも、カトリック圏で使 われるとも言う。 するとローマの植民地だったコローニュすなわちケルン の周辺、ラインラントも Samstag なのだろう。 そしてそれ以外のドイツ ではサバトに無関係に Sonnabend である。 北欧圏は、この土曜日を除き、またサーガから見て最も純粋なアイスラ ンド語を除けば、まったくそっくりである。 アイスランド語が似ていない ことも週を担った文化の到来時期を示していると言えよう。 なおオランダ 語から日本の”ドンタク”がきたことは有名である。 スラブ圏も似ている。 東欧の中のルーマニアがロマンス語系である一 方、ハンガリアがスラブ的、フィンランドが北欧的であるのは、その民族が 国を建てた時の文化程度がどうだったかを示す。 ルーマニアはなるほどロー マの文化ができてからのローマ人の植民地のあとである。 さてそう思って みるとハンガリアもフィンランドも一寸まわりからずれているところがあっ て面白い。 こうして見て改めて気がつくのは、週の曜日の名前が惑星の名前と直結 しているのは、ラテン系諸語と日本語だけなのだということである。 (韓 国・朝鮮語は日本語の借用で、これを見ても曜日の習慣は日本統治以前には なかったこと、中国文明にはなかったこと、が分かる。) 8.週は何曜から始まるか フランスでは、週は月曜日から始まるらしい。 なるほど、国際十進分 類法で月曜が1、日曜が7だというのがうなづける。 この体系はフランス 語が基本だからである。 ドイツでは、日曜から始まるはずである。 さもなくば、水曜が "mitt"- woch にならない。 英語は分からないが、英国では多分日曜からである。 日本海軍が英国 に学んでおり、士官たちが英語を常用したことは周知だが、あの「月月火水 木金々」という口調のいい言葉は、日曜から始まることを示していると言え るからである。 もちろん傍証である。 ドイツ語・フランス語のような内 在的または外部的規範は、英語にはないように思われる。 ウィーク・エン ドという時、月曜スタートの思想はあり得よう。 この辺までは調子がいいのだが、コレクションを見ていくと愕然とする。 スラブでは火曜を二番目とし、水曜を中央の日としている。 後者から日曜 から始めていると断言できる。 とするとなぜ火曜が二番目に? どうも日 曜日が”週の代表”だったり”市の立つ日”だったりし、月曜日こそ”週ら しい週のはじめ”のようである。 中国語では月曜日が一番なのだが週そのものを表す言葉で呼ばれている 日曜日の方を一番より先に立ててここから始まるとすべきであろう。 これ はスラブ系数カ国語からの類推である。 ポルトガル・ギリシャ・アイスランド・ペルシャでは月曜が二番目であ る。 一番という番号なしに”主の日”から始まるわけである。 するとスワヒリ語で、はっきり金曜または土曜から始まっているのはど うしてだろう。 宗教の問題に違いない。 まだ恐るべきものがあった。 フランスとスペインとに挟まれたピレネー 山脈の西部のバスク地方の言葉では、週が四日で終ってしまう言い方で始め、 木金土はつけたしである。 言語の島と呼ばれる孤立した地方だが、文化伝 播もよほど特殊な方式だったのだろう。 ここでは”中央”の論理も通用し ない。 週休三日だろうか? まさか。(と、著者は言うが、私は、これが 真相ではないかと考えている。 つまり、極度に不毛な土地である故、週に 四日以上働いても仕方がない、あるいは、働きようがない地方だったのでは あるまいか? − 倉田わたる註) しかしそれならば、”週”とは一体何か。 一体なぜある国語の何曜日 かを他の国語に翻訳できるのだろうか。 サバトという言葉で結ばれている 諸語はいい、そうでない場合、現実のある日を、一方の国語でこう言い、他 方の国語でああ呼ぶから、これとあれとが互いに訳語になってしまうていう 関係なのだろうか。 一体それでいいのだろうか。 9.週というのは何だろう 週という概念はメソポタミアで何千年か前発明された。 それが、ユダ ヤ人の執念に支えられて残った。 今、全世界が使っている。 一体なぜな のか。 ここ20年ばかりはマスコミに出てこないが、”世界暦”というのを考 えている人は昔から多勢いて、ときどき世間の話題になる。 たとえば一年を二十八日の十三ヶ月にわけ、一日だけ”無曜日”を作ろ う、なんていうのがある。 これは364=4*7*13に目をつけた提案 である。 閏年には無曜日二日、これで一年中日付と曜日とのずれがないこ とになる。 ところが13という数が嫌われた。 同じく年末に無曜日で四季それぞれの三ヶ月を三十一、三十、三十と規 則的な繰り返しでやろうという提案もあった。 これは十二ヶ月制だから国 連やユネスコでのレベルにまで話があがったらしかったが、まさにそのころ、 イスラム教徒たちが団結して力をふるい始めており、「ヨーロッパ式の暦で 世界中を統一するとは何事ぞ」と一笑されて消滅したようだった。 いずれにせよ”週”はあるのが当り前になっている。 これはどういう ものか。 もっとも日本でも、六日制のお寺の公休日はあって、友引という 名の日には葬式を出してくれない。 周期的に休むというメソポタミアの発 明は人間の本質にふれていることだったのだろうか。 ただここで注意しなければならない決定的な違いがある。 それは、日 本の”六輝”は暦ごとに更新されるということである。 昔、太陰太陽暦のころ、閏月があった。 閏日は今でも四年に一回きて、 四百年に三日それをやめる。 目盛の原点合わせがある。 週は目盛の原点合わせのシステムをもっていない。 余談だが暦についての小松左京氏の説を紹介しておく。 日本では四季 それぞれに目印の花が咲く。 農民は教えられなくても適時の作業ができ、 暦などというものは文化的アクセサリーだった。 一方季節の曖昧な国では 暦の方式やその出発点の決定などは帝王や宗教指導者の権利・責任そのもの であり、神官=文化人の階級が帝王のまわりを取り巻いたのもこれに端を発 する。 牧畜民族の世界との違いだが、農業民族なのに日本人にはこれが実 感できていない、というようなことである。 この伝統は名目的にせよ元首の権威が継続し、かつ小松氏に従えば暦に 真剣でなかった日本にはかえって残っていて、明治の始め十二月が途中で打 ち切りになった。 ”お上”の専決事項なのである。 六日周期については 暦発行者が原点を決める。 週はバビロニアから帰って強い主権者なしのユダヤ人が世界に教えたが 故に、原点決定システムを持たないのだろうか。 一体、最初の日曜日はいつだったのだろう? ------ end ------ end ------ end ------ end ------ end ------ Article 2 -------------------------------------------------------------- >>From: sakai@db-soft.co.jp (SAKAI Nobuhiro) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: <896@dbsftgw.db-soft.co.jp> >>Date: 7 Jul 93 04:00:41 GMT 酒井@dBです。 In article <5043@rdnew3.roland.co.jp> kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) writes: > 不思議なのは神々の使者、商人と盗賊の神メルクリウスが北欧神話の最 > 高神 Woden でなぞられ、最高神ユピテルが北欧神話の豪勇の神 Thor にあ > てはめられていることである。 北欧神話は、元々、バイキングたちの神話であり、その中では戦 神 Thor が主神だったと言う説があるそうです。後に、商業が盛ん になると商人と知識の神である Odin (Woden はゲルマン神話?) が主神として祭上げられたとか。 -- 酒井伸啓 - SAKAI Nobuhiro - (sakai@db-soft.co.jp) Article 3 -------------------------------------------------------------- >>From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: >>Date: 7 Jul 93 09:00:10 GMT 久留@NTTです。 In article <896@dbsftgw.db-soft.co.jp> sakai@db-soft.co.jp (SAKAI Nobuhiro) writes: > >In article <5043@rdnew3.roland.co.jp> kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) writes: > 北欧神話は、元々、バイキングたちの神話であり、その中では戦 >神 Thor が主神だったと言う説があるそうです。後に、商業が盛ん >になると商人と知識の神である Odin (Woden はゲルマン神話?) >が主神として祭上げられたとか。 オーディンよりトールの方が格上だった時代が有るという説は、私も 何かで読んだ覚えが有ります。ただし、私が読んだ説では、トールが 農民の神で、オーディンが戦士階級の神(ワルキューレに戦士者の霊 をワルハラに連れて来させるのはオーディンですよね)だったと思う のですが。いろいろな説が有るんですかね。 NTT伝送システム研究所  久留 賢治 hisadome@ntttsd.ntt.jp Article 4 -------------------------------------------------------------- >>From: hamano@coins.is.tsukuba.ac.jp (Hirofumi HAMANO) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: >>Date: 8 Jul 93 04:30:49 GMT 濱野@筑波大です。 力作の投稿ですね。一点気がついた所がありますが、 On 07/06/93(17:28) kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) wrote in <5043@rdnew3.roland.co.jp> | こうして見て改めて気がつくのは、週の曜日の名前が惑星の名前と直結 | しているのは、ラテン系諸語と日本語だけなのだということである。 惑星名が曜日の名前となるのは、ラテン諸語と日本語・韓国語の他に ネパール語があります。またモンゴル語では数字で呼ぶ名前と チベット語に由来する惑星名で呼ぶ方法の2通りがあります。 参考としてネパール語の例を書いておくと 月曜日 sombar 月 =som 火曜日 mangalbar 火星 =mangal 水曜日 budhabar 水星 =budhabar 木曜日 bihibar 金曜日 sukrabar 金星 =sukra 土曜日 sanibar 土星 =sani 日曜日 aitabar とこうなります。(綴りは便宜的なものですけど) ではでは。 -- ((( ))) - Lazoro Ludoviko Zamenhof parolis ----------------------- o-o-- I)) Malamikeco de la nacioj, Falu, falu jam tempo estas! /_ I( )) La tuta homaro en familion, Unigi sin devas. -- [__/I( )) -------- E-letero --> hamano@coins.is.tsukuba.ac.jp <--- Article 5 -------------------------------------------------------------- >>From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: >>Date: 8 Jul 93 09:18:14 GMT 久留@NTTです。 In article hamano@coins.is.tsukuba.ac.jp (Hirofumi HAMANO) writes: >惑星名が曜日の名前となるのは、ラテン諸語と日本語・韓国語の他に >ネパール語があります。 >月曜日 sombar 月 =som >火曜日 mangalbar 火星 =mangal >水曜日 budhabar 水星 =budhabar >木曜日 bihibar >金曜日 sukrabar 金星 =sukra >土曜日 sanibar 土星 =sani >日曜日 aitabar これはインド神話に基づくものと考えられます。インド神話における 日月及び5惑星の神は以下の通りです。  太陽 Aditya   「ヴェーダ」以来の太陽神の一人  月  Soma   「ヴェーダ」の祭式において最重要な神酒  火星 Mangala   破壊神シヴァの子 戦争の神  水星 Budha   月神Somaとターラー女神(Brhaspati神の妻)の子 知恵の神  木星 Brhaspati   「ヴェーダ」における宇宙創造神の一人  金星 Sukla   聖仙ブリグの子 各種魔族の師とされる  土星 Sani   太陽神の子    以上の七曜星にラーフ(日食・月食)及びケート(流星あるいは彗星) を加えたのが、いわゆる九曜星です。 NTT伝送システム研究所  久留 賢治 hisadome@ntttsd.ntt.jp Article 6 -------------------------------------------------------------- >>From: hoshino@kiki.ee.saga-u.ac.jp (Tsutomu Ben HOSHINO) >>Newsgroups: fj.living >>Subject: Re: What date is it of the end of the week? (Re: VOTE) >>Message-ID: <1186@sagagw.cc.saga-u.ac.jp> >>Date: 15 Jul 93 00:59:16 GMT In article <7678@pix.gaken.dnp.co.jp> hanny@gaken.dnp.co.jp writes: > In article > o3m@kappa.eri.u-tokyo.ac.jp (H'Osamu) writes: > >週末の曜日は「土曜日」だと、長らく信じておりましたが.... > >週休二日制の普及その他の事情に伴い、曜日の数え方が変わってきている > >のでしょうか? > 聖書に書かれている天地創造では、神が六日かけて世界をつくり >七日目に休んでます。ま、別に私は信者でもなんでもないんですが >働いた後に休むというのは理にかなっていると思います。 > ただし並びを星の名前としてとらえると、お天道様が後ろにある >のは少し抵抗がありますね。 ちょっと誤解があるようですね。聖書によると神は、日曜日から金曜日まで働 いたことになります。七日目の土曜日に休んだわけです。ですから、ユダヤ教 では、土曜日が休日になります。キリスト教では、週の始めの日(休み明けの 日)にイエスキリストの墓がカラッポになっていたことが発見され、復活した キリストが弟子たちに現れたとされています。そこで、キリスト教では、週の (労働の)始めの日を主の日と呼んで、第1日目の仕事を休んで、共に礼拝す るために使ったのが、今の日曜日です。 ですから、聖書に基づくとお天道様は最初ですね。 -- 星野 勉@佐賀大学理工学部電気工学科電気機器工学講座 hoshino@kiki.ee.saga-u.ac.jp Article 7 -------------------------------------------------------------- >>From: aki@ss.titech.ac.jp (Akinori NISHIHARA) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: >>Date: 15 Jul 93 09:53:31 GMT 西原@東工大です.少し前(10日も経ってないのに随分前のような気がします) の記事にフォローします. In article <5043@rdnew3.roland.co.jp> kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) writes: > スラブでは火曜を二番目とし、水曜を中央の日としている。 後者から日曜 > から始めていると断言できる。 とするとなぜ火曜が二番目に? どうも日 > 曜日が”週の代表”だったり”市の立つ日”だったりし、月曜日こそ”週ら > しい週のはじめ”のようである。 私はチェコスロバキアに住んだことがありますが,あちらのカレンダーは全て 月曜から始まりました(89年の革命後は日曜始まりのものが増えました). 週休2日で月曜から金曜を考えれば,水曜が中央で,木曜は4番目となって, 全く矛盾はありません.土日は安息日で別扱いかと思っていました. -- Akinori Nishihara "Tak pojd'." Tokyo Institute of Technology, Phone: +81 3 3726 1111 ext.2560 2-12-1, Ookayama, Meguro-ku, Fax: +81 3 3728 4917 Tokyo, 152 Japan Packet Radio: JH1AMP@JI1ZMW.12.JNET1.JP.AS Article 8 -------------------------------------------------------------- >>From: manmos@knowledge.co.jp (Hideo "Sir MaNMOS" Morisita) >>Newsgroups: fj.living >>Subject: Re: What date is it of the end of the week? (Re: VOTE) >>Message-ID: >>Date: 16 Jul 93 04:24:12 GMT 私の友人の「聖書解釈に厳しいプロテシタント」の話です。 #私は嫁さんがカトリックですが、全然判ってません。 In article <1195@sagagw.cc.saga-u.ac.jp> hoshino@kiki.ee.saga-u.ac.jp (Tsutomu Ben HOSHINO) writes: >星野@佐賀大学です。 >In article <7691@pix.gaken.dnp.co.jp> hanny@gaken.dnp.co.jp (Hanyu Takehiko) writes: > >> しかし天地創造に曜日の記述があったとは知りませんでした。御指摘有難う >>ございました。 > >何日目しか書いてありません。 > >>#でも、そういう誤解してた人って結構いるんじゃないかな。 > >私も最初は、七日目の安息日と日曜日は一緒だと思ってました。でも、そんな >ことは、本質的なことじゃないから。 1。7日単位にするのは、旧約聖書の頭に書いてあるので、まず、1週間で考 える。 2。イエスが死んだ次の日を「安息日」とする。ー>土曜日が安息日 土曜日は何にもしない! 3。日曜日は、イエスが復活した日だから、教会へいって礼拝する。 4。よって、土日は仕事をしない。 #そこは、ミサも日曜日にしか行ないません。 って、ことだそうです。 >> で、そうなるとキリスト教では休み明けの日を休みにしてしまった訳だから >>週休二日だったんですかね。そうでなかったら神よりキリストを選んだという >>ことに ...。 > >神=キリストでもあるし。新しい神との契約を大切にしたんじゃないですか? > 別にイエスは新しい神ではありません。三身一体の内の「人間性を持った神」 です。 >クリスマスは、もともと太陽神のお祭りだったし。天地創造もバビロニア神話 >が元になってるし。 キリスト教(特にカトリックは)地元の宗教との融合がうまいのは、歴史的に も良く判ります。 ちゃんと、日本にも合わせてきます。 #だいぶ前のミサ(カトリックの)で、「今日は誰誰さんの四十九日です」っ #て神父さんが言ったのは、ブッ飛んだ。 -- ___ わしは、山吹色のかすてーらが大好きでのぅ [[o o]] ふぉっふぉっふぉ 'J' 森下 お代官様 MaNMOS 英夫@knowledge Article 9 -------------------------------------------------------------- >>From: miura@syrinx.ntt.jp (MIURA Fumiaki) >>Newsgroups: fj.living >>Subject: Re: What date is it of the end of the week? (Re: VOTE) >>Message-ID: <1993Jul17.075456.14302@syrinx.ntt.jp> >>Date: 17 Jul 93 07:54:56 GMT 三浦史光@NTT情報研です. void@merope.pleiades.or.jp (Kusakabe Youichi) wrote in fj.living on 16 Jul 93 13:27:53 GMT as <1993Jul16.132753.306@merope.pleiades.or.jp>: >「week end」というと頭に浮かぶのは >でも、できたら定義がしっかりしていたほうが >「今週の日曜日」などと言うときに誤解が少なくていいですね。 と考える人が多数いたのでしょう.日本には「日付等に関する法律」というの がありまして,「週」は日曜日からスタートすると規定されています. -- 三浦 史光@NTT情報研 miura@syrinx.ntt.jp ▽R← 人生 X;M R←+/,(?1↑ρM)/M←X≠.- 運命 X▽ Article 10 ------------------------------------------------------------- >>From: ten@ndggw.ndg.co.jp (Hisayo Tanaka Nakazawa) >>Newsgroups: fj.living >>Subject: Re: What date is it of the end of the week? (Re: VOTE) >>Message-ID: <1775@ndggw.ndg.co.jp> >>Date: 19 Jul 93 01:20:18 GMT In article manmos@knowledge.co.jp (Hideo "Sir MaNMOS" Morisita) writes: > >ちゃんと、日本にも合わせてきます。 > >#だいぶ前のミサ(カトリックの)で、「今日は誰誰さんの四十九日です」っ >#て神父さんが言ったのは、ブッ飛んだ。 キリストが天に昇った、ペンテコステといって50日目のことなんですが、 (五旬節、と日本語では書きます)四十九日にあの世に旅立つってのと 似てません? 合わせていると言えば、七五三には、「幼児祝福式」があります。 元旦には、「元旦礼拝」があります。お盆には、「追悼式」があります。 はたまた、家を建てるときにも、クワ入れの代わりに「定礎式」、 棟上げのときも、「上棟式」があります。 日本の伝統習慣で神社仏閣に赴く必用あるものは、教会で対応する 式や段取りがあります。よくできております。ホント。 ----------------------------------------------------------------- Hisayo T. Nakazawa (ten@ndg.co.jp) Article 11 ------------------------------------------------------------- >>From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) >>Newsgroups: fj.living >>Subject: Re: What date is it of the end of the week? (Re: VOTE) >>Message-ID: >>Date: 19 Jul 93 10:17:14 GMT 久留@NTTです。 In article manmos@knowledge.co.jp (Hideo "Sir MaNMOS" Morisita) writes: >キリスト教(特にカトリックは)地元の宗教との融合がうまいのは、歴史的に >も良く判ります。 仏教もうまいですけどね。 日本仏教における死者儀礼のかなりの部分(お彼岸、一周忌、三周忌…)は 本来の(インド)仏教とはほとんど関係無く、布教先の地元における儀礼を取り 込んだものですが、今やほとんどの日本人はあれが仏教固有の儀礼だと信じて 疑わないまでになってしまった。 NTT伝送システム研究所  久留 賢治 hisadome@ntttsd.ntt.jp Article 12 ------------------------------------------------------------- >>From: kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: <5130@rdnew3.roland.co.jp> >>Date: 20 Jul 93 10:31:04 GMT ローランドの 倉田わたる です。 遅いフォローですが、 In article <896@dbsftgw.db-soft.co.jp> sakai@db-soft.co.jp (SAKAI Nobuhiro) writes: : > 不思議なのは神々の使者、商人と盗賊の神メルクリウスが北欧神話の最 : > 高神 Woden でなぞられ、最高神ユピテルが北欧神話の豪勇の神 Thor にあ : > てはめられていることである。 : : 北欧神話は、元々、バイキングたちの神話であり、その中では戦 :神 Thor が主神だったと言う説があるそうです。後に、商業が盛ん :になると商人と知識の神である Odin (Woden はゲルマン神話?) :が主神として祭上げられたとか。 面白い話を伺いました。 エジプトやギリシャを想起するまでもなく、 神話というのは地方や都市ごとにバリエーションがあり、それが統合された り、消滅させられたりしてきた訳ですから、「最高神」が誰か、なんてのも、 一筋縄ではいかない問題ですよね。 In article hamano@coins.is.tsukuba.ac.jp (Hirofumi HAMANO) writes: : | こうして見て改めて気がつくのは、週の曜日の名前が惑星の名前と直結 : | しているのは、ラテン系諸語と日本語だけなのだということである。 : :惑星名が曜日の名前となるのは、ラテン諸語と日本語・韓国語の他に :ネパール語があります。またモンゴル語では数字で呼ぶ名前と :チベット語に由来する惑星名で呼ぶ方法の2通りがあります。 : :参考としてネパール語の例を書いておくと : :月曜日 sombar 月 =som :火曜日 mangalbar 火星 =mangal :水曜日 budhabar 水星 =budhabar :木曜日 bihibar :金曜日 sukrabar 金星 =sukra :土曜日 sanibar 土星 =sani :日曜日 aitabar 参考になりました。 それにしても面白いですね。 週日を、(どこか らスタートするかの議論はさておき)第4惑星、第1惑星、?(第5惑星?)、 第2惑星、第6惑星、?(太陽?)、月、の順で、惑星の名前と対応づける のは、天動説と占星術に由来するものであって、明らかに西方世界起源であ り、日本はそれを輸入したと考えられる訳ですが、道中のネパールにもその 習慣がもたらされたのでしょうか。 しかし、ペルシア語やアラビア語、中 国語では、週日は番号で呼んでいます。 これらの先進国は、既に確固たる 文化を築き上げており、今更ラテン系の習慣が入り込む隙はなかったのでしょ うね。 数字で呼ぶ方が文化的に洗練されている、という言い方はできます し。 後進国であるネパールや日本には、問題なく根付いたと。 # モンゴル語やチベット語での呼び方も判ると嬉しい..[;^J^] In article hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) writes: :これはインド神話に基づくものと考えられます。インド神話における :日月及び5惑星の神は以下の通りです。 : : 太陽 Aditya :  「ヴェーダ」以来の太陽神の一人 : 月  Soma :  「ヴェーダ」の祭式において最重要な神酒 : 火星 Mangala :  破壊神シヴァの子 戦争の神 : 水星 Budha :  月神Somaとターラー女神(Brhaspati神の妻)の子 知恵の神 : 木星 Brhaspati :  「ヴェーダ」における宇宙創造神の一人 : 金星 Sukla :  聖仙ブリグの子 各種魔族の師とされる : 土星 Sani :  太陽神の子 :   :以上の七曜星にラーフ(日食・月食)及びケート(流星あるいは彗星) :を加えたのが、いわゆる九曜星です。 火星はやはり、戦争の神に結びつけられているのですね。 他の神々は、 西方世界の諸神話の神々と対応付けられているような、いないような..  惑星と神々との対応表も、西方から輸入したのでしょうか? 独自の考案な のでしょうか? (いや別に、久留さんを問い詰めている訳ではありません が。[;^J^]) In article tokuya@crab.fuji-ric.co.jp (Junichi Tokuya) writes: :でも、曜日の起源からすると土曜日が1週間の始まりのようですが、「現在の :カレンダーのような形態になったのは何時頃か?また何故か?」については触 :れられずじまいですね。残念です。 : :それとも、「現在の1週間の成立課程の話は歴史のなかに埋もれてしまい今で :は良く判らない」ものなのでしょうか? 著者が、既に他界されていますので、ここで皆さんから寄せられた情報 をフィードバック出来ないのが、残念です。 さらに突っ込んだ考察をして いたかどうかは、今となっては判りません。 -- # 眠りは夢を、夢は死を.. 倉田わたる@Roland kurata@roland.co.jp Article 13 ------------------------------------------------------------- >>From: watanabe@avkna.av.crl.sony.co.jp (Toshirou Watanabe) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: <22ksji$jkr@crlavgw.av.crl.sony.co.jp> >>Date: 22 Jul 93 02:04:34 GMT In article <5130@rdnew3.roland.co.jp>, kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) says: | | In article | tokuya@crab.fuji-ric.co.jp (Junichi Tokuya) writes: | | :でも、曜日の起源からすると土曜日が1週間の始まりのようですが、「現在の | :カレンダーのような形態になったのは何時頃か?また何故か?」については触 | :れられずじまいですね。残念です。 | : | :それとも、「現在の1週間の成立課程の話は歴史のなかに埋もれてしまい今で | :は良く判らない」ものなのでしょうか? | | 著者が、既に他界されていますので、ここで皆さんから寄せられた情報 | をフィードバック出来ないのが、残念です。 さらに突っ込んだ考察をして | いたかどうかは、今となっては判りません。 | -- | # 眠りは夢を、夢は死を.. 倉田わたる@Roland | 西暦紀元321年、ローマ帝国皇帝コンスタンティヌスが勅令を発して、 当時のキリスト教徒が礼拝を行っていた「週の始めの日」を休日にした のです。 -------------------------------------- 渡辺敏郎 Toshiro C. Watanabe ソニー総合研究所 AV1部3Gp Email: watanabe@av.crl.sony.co.jp Article 14 ------------------------------------------------------------- >>From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) >>Newsgroups: fj.questions.misc >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) >>Message-ID: >>Date: 23 Jul 93 10:21:45 GMT 久留@NTTです。 In article <5130@rdnew3.roland.co.jp> kurata@roland.co.jp (Wataru Kurata) writes: > 火星はやはり、戦争の神に結びつけられているのですね。 他の神々は、 > 西方世界の諸神話の神々と対応付けられているような、いないような..  火星(戦争の神)と水星(知恵の神)以外はあまり対応していないように 思いますが。 > 惑星と神々との対応表も、西方から輸入したのでしょうか? 独自の考案な > のでしょうか? (いや別に、久留さんを問い詰めている訳ではありません 5惑星と神を対応させるというのは、バビロニアあたりで始まったと考え らえています。  火星 ネルガル(死と戦争の神)  水星 ナブ(学問の神)  木星 マルドゥク(主神)  金星 イシュタル(豊饒の女神)  土星 ニニブ(農業の神) これをローマが受け継いで西洋社会に普及させたわけです。 # こういう神名を見ると、メリットのあの名作を思い出すなあ:-) 一方では、こういうのはインドなんかにも伝わったんでしょうね。 倉田正也さんの本で、 | 日本には九世紀の初め頃に七日週期の風習が伝わっていると言う。 最 | 澄・空海の時代であり、唐という世界帝国の影響を日本がたっぷり受けた時 | 期である。 西方起源のものが遣唐使と共に日本にやってきた。 この時 | 「この日々は固有の星に対応する」とは分かっていた。 とありましたが、宿曜道(仏教占星術)の基本テキストである『文殊師利菩薩 及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』というお経には、日月火水木金土の七曜が この順番で出ています。他に獅子宮、女宮、秤宮、蝎宮、弓宮、摩竭宮、瓶宮、 魚宮、羊宮、牛宮、婬宮、蟹宮の十二宮(西洋の黄道十二星座とほぼ同じ) なんかも出ていますので、このお経が成立した時代(もちろんお釈迦様の時代 よりはずっと後)には、インドにもバビロニア起源の占星術が伝わっていた ことは間違い無いでしょう。 七曜や十二宮は胎蔵曼荼羅の外金剛部院にも描かれていますので、倉田正也氏が おっしゃるように、平安時代の密教僧侶や貴族の一部はこういった知識を有して いたことは間違い無いでしょうね。 NTT伝送システム研究所  久留 賢治 hisadome@ntttsd.ntt.jp End of Articles -------------------------------------------------------- From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) Date: 1 Jul 94 00:14:46 GMT 久留@NTTです。 In article onizuka@mrit.mei.co.jp (Onizuka KENTARO) writes: >日本では、一週間は日月火水木金土(人によって日曜日の位置はちがうけれど) >というもんですが、これは日本固有でしょうか。 こういった話題については、  永田久 『時と占いの科学』(新潮選書)  ISBN4-10-600228-0 という本に詳述してあります。 >さて、日本の曜日の名前はどうやら英語(きっとオランダ語かな)かフランス >語を翻訳したもののようで、英語で調べてみると、 あの曜日名は、唐の時代に漢訳された『宿曜経』というお経に既に 出ています(もっと古いかもしれないけど、私が確認した範囲では)。 >Friday Venus の日。これも翻訳 ローマの Venus を、Frigg に対応させたものです。 >はよいとして、惑星の名前については、おそらく中国の陰陽道(これってオン >ミョウドウってよむのね)とか風水とかと関わりがありそうで、 五行説というのが有ります。後に陰陽説と結びつきましたが、元来は 別個のものです。これは、木・火・土・金・水の五行と、天上の五大 惑星とを対応させて森羅万象を説明するものです。 >#周易なら調べてみようかな。 周易の頃には、まだ五行と陰陽(易)とはあまり関係有りません。 むしろ、『淮南子』や『五行大義』が適切でしょう。 >私が知りたいのは、上述のとおり、 >1)日月火水木金土というのは日本のオリジナルか。 違います。 >2)中国でもこのような呼び方があるとか、放言では使うとかそういうのがないか。 現代中国ではどうか分かりませんが、少なくとも唐代の漢訳仏典 では使われていました。 >3)いつからこれが使われるようになったか。たぶん太陽暦を使い始めた時か > らでしょうが。明治になって瞬間で設定されたのか、それとも古くからあっ > たものか。 平安時代に、密教と一緒に伝わりました。貴族の日記に一種の 暦注(日の吉凶を占うもの)として使用されていたそうです。 >4)韓国、ベトナムなどではどうか。 これは知りません。 >5)そもそも英語などで、曜日にローマの神をアサインするのはいつから始まったか。 かなり古いでしょう。土曜日が「安息日」じゃなくて「サトゥルヌス の日」であることから考えて、キリスト教がそれほど広まっていない 時期と考えられます。 >6)中国で惑星(行星)の名前はどうしてきまったか? 火星は自明ですね。他のが何故そうなったのかはよく分かりません。 >7)Mars を火神、 Marcury を水神、Jupiter を木神、Vinus を金神、Saturn > を土神などとよぶような体系があるか?とくにヨーロッパでの四元素説な > どと、中国の陰陽道とかの関わりも含めてなんかあるんでしょうか。 そのような体系は無いでしょう。 ヨーロッパの四元素説と関わりが有るのは、五行説よりも仏教の四大説 (地・水・火・風)の方ですね。 NTT伝送システム研究所  久留 賢治 hisadome@ntttsd.ntt.jp -- From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) Date: 1 Jul 94 06:17:08 GMT In article       hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) writes: > 永田久 『時と占いの科学』(新潮選書) 訂正します。『暦と占いの科学』でした。 ついでに、 >むしろ、『淮南子』や『五行大義』が適切でしょう。 この2冊は、明徳出版社の中国古典新書というシリーズで 読むことができます。 NTT伝送システム研究所  久留 賢治 hisadome@ntttsd.ntt.jp -- From: ye@sras52.sra.co.jp (Ye Yunwen) Date: Thu, 7 Jul 1994 02:07:58 GMT In article onizuka@mrit.mei.co.jp (Onizuka KENTARO) writes: onizuka> >>>2)中国でもこのような呼び方があるとか、放言では使うとかそういうのがないか。 onizuka> >> onizuka> >>現代中国ではどうか分かりませんが、少なくとも唐代の漢訳仏典 onizuka> >>では使われていました。 onizuka> onizuka>全然ないんでしょうか。中国の方で、「知っている」という方いらっしゃいませんか。 現代中国では使っているのは「星期一、星期二、星期三、星期四、 星期五、星期六、星期日(星期天)」で、あるいは、「礼拝一、 礼拝二、礼拝三、礼拝四、礼拝五、礼拝六、礼拝日(礼拝天)」で す。後者は話し言葉のようなものだという気もしていますし、正式な 文書などにはあまり出てきませんとも言えるでしょう。 礼拝Xという言い方はキリスト教の「礼拝日」(日曜日)から出てき たのではないか? 星期Xは字面から見ると、星と関係あるはずです。どうしてこう呼ば れたのはよく分かりません。 日本語の勉強を始めたばかりのとき、日本語の曜日の呼び方は面白く、中国 にもそういう呼び方をしたことがあるか疑問に持って、中国語解説に は権威がある「辞海」(上海辞書出版社、1976版)を引いて見た ら、「曜日」を見つけました。「星期」の意味と書いていました。だ といっても、この呼び方は中国人にはほとんど分かっていません。日 本語を勉強するとき、曜日の順序を間違えたことは多いでした。私の 場合は、とくに火曜日と水曜日はよく間違っていました。 #日本語が上手ではないので、ご指摘をお願い致します。 ---------------------- 葉 雲文@SRA(株) ye@sra.co.jp -- From: onizuka@mrit.mei.co.jp (Onizuka KENTARO) Date: 07 Jul 1994 04:29:41 GMT 鬼塚@松下技研です。 をを、中国の方からのお返事とは嬉しい。 In article ye@sras52.sra.co.jp (Ye Yunwen) writes: >>現代中国では使っているのは「星期一、星期二、星期三、星期四、 >>星期五、星期六、星期日(星期天)」で、あるいは、「礼拝一、 >>礼拝二、礼拝三、礼拝四、礼拝五、礼拝六、礼拝日(礼拝天)」で >>す。後者は話し言葉のようなものだという気もしていますし、正式な >>文書などにはあまり出てきませんとも言えるでしょう。 私の読んだ中国語の教科書は全部「星期」でしたが、台湾語の教科書には、 「礼拝」系統のが載っていました。台湾が特殊とも思えませんので、両者とも に中国では使われているものと思っていました。 >>礼拝Xという言い方はキリスト教の「礼拝日」(日曜日)から出てき >>たのではないか? でしょうね。 >>星期Xは字面から見ると、星と関係あるはずです。どうしてこう呼ば >>れたのはよく分かりません。 日本の形式が惑星(行星)の並びになっているとすると、これが星期と関係ある ということでしょう。 #っていうフォローはありましたよね。 >>日本語の勉強を始めたばかりのとき、日本語の曜日の呼び方は面白く、中国 >>にもそういう呼び方をしたことがあるか疑問に持って、中国語解説に >>は権威がある「辞海」(上海辞書出版社、1976版)を引いて見た >>ら、「曜日」を見つけました。「星期」の意味と書いていました。だ >>といっても、この呼び方は中国人にはほとんど分かっていません。日 なるほど。しかし、曜日は中国から日本に来たわけですから、日本では残った けれど、中国ではすっかり使われなくなったということですね。 >>本語を勉強するとき、曜日の順序を間違えたことは多いでした。私の >>場合は、とくに火曜日と水曜日はよく間違っていました。 ほとんど(学者はしらないが)使われていないことが良くわかりました。 最近、中国語や漢文を勉強して思うのは、やっぱり日本は文化としては、中国 の辺境だなあ、ということです。 中国語の古典にでてくる政治用語などは日本で使われているものがほとんどだ し。それに、漢字の意味(訓読みの内容)だけからは理解できない漢字熟語な どもほとんど中国語です。それに、日本には、中国からほとんど絶えまなく中 国語がながれてきたようで、日本人がよくつかう「的」の意味も清代とか明代 に日本に伝わったんでしょうし。多少古めの語彙をつかうのも辺境的特徴でしょ う。 >>#日本語が上手ではないので、ご指摘をお願い致します。 #不錯!我可易読ni的日文! -- From: kaz@maczuka.hitachi.ibaraki.jp (Ito Kazumitsu ) Date: 23 Jun 1995 16:13:55 GMT 伊藤@日立市です. 曜日に関するFAQ を読ませていただきました.その中にあった 次の部分にに関してフォローいたします. > >>From: hisadome@ntttsd.ntt.jp (Kenji Hisadome) > >>Newsgroups: fj.questions.misc > >>Subject: Re: Question about weekday (Re: Ares) > >>Message-ID: > >>Date: 8 Jul 93 09:18:14 GMT > > 久留@NTTです。 > > In article hamano@coins.is.tsukuba.ac.jp (Hirofumi HAMANO) writes: > >惑星名が曜日の名前となるのは、ラテン諸語と日本語・韓国語の他に > >ネパール語があります。 > >月曜日 sombar 月 =som > >火曜日 mangalbar 火星 =mangal > >水曜日 budhabar 水星 =budhabar > >木曜日 bihibar > >金曜日 sukrabar 金星 =sukra > >土曜日 sanibar 土星 =sani > >日曜日 aitabar > > これはインド神話に基づくものと考えられます。インド神話における > 日月及び5惑星の神は以下の通りです。 > >  太陽 Aditya >   「ヴェーダ」以来の太陽神の一人 >  月  Soma >   「ヴェーダ」の祭式において最重要な神酒 >  火星 Mangala >   破壊神シヴァの子 戦争の神 >  水星 Budha >   月神Somaとターラー女神(Brhaspati神の妻)の子 知恵の神 >  木星 Brhaspati >   「ヴェーダ」における宇宙創造神の一人 >  金星 Sukla >   聖仙ブリグの子 各種魔族の師とされる >  土星 Sani >   太陽神の子 明らかにインドの影響を受けているタイ語の曜日の名前は次の ようになっています.ローマ字表記はいい加減で,声調は 平声: 無表記 低声: _ 下声: ^ 高声: ' 上声: / によって表わします. 備考 日 wan aathi'd duang aathi'd は太陽 月 wan jan duang jan は月(天体) 火 wan angkhaan daao angkhaan は火星 水 wan phu'd phu'd は水星,仏陀も発音は phu'd だが タイ語のスペルは違う 木 wan pha'ru'ha_d pha'ru'ha_d は木星 金 wan su_g su_g は金星 土 wan sao/ sao/ は土星 曜日のついでにタイ語の月の名前も次に示します. 1月 duan mo'gkaraakhom 2月 duan kumphaaphan 3月 duan miinaakhom 4月 duan meesaa/yon 5月 duan phru'dsaphaakhom 6月 duan mi'thu_naayon 7月 duan karakadaakhom 8月 duan sing/haa/khom 9月 duan kanyaayon 10月 duan tu_laakhom 11月 duan phru'dsaji_kaayon 12月 duan thanwaakhom これらの名前の由来は不明ですが,khom, phan, yon という語尾が どういう基準で付けられているかは,おわかりになると思います. 日本の暦でも,月の後ろに「大」「平」「小」という文字が付いて いるのを見たことがあります. -- ******************************************************************* 日立市在住 伊藤一光 kaz@maczuka.hitachi.ibaraki.jp Ito Kazumitsu Hitachi, Ibaraki, JAPAN -- From: yuki@is.s.u-tokyo.ac.jp (ITO Takayuki) Date: 27 Jun 1995 12:27:46 GMT In article onizuka@mrit.mei.co.jp (Onizuka KENTARO) writes: >Octoberum, Nouemberum, Decemberum とかで、これは、8,9,10 で数ですね。 月名は男性ですから-berumではなくてOctober, November, Decemberでいいのです。 >Julius ? とか Augustus とかの挿入があるんですが、、皇帝の名前でしょう >けれど。 もともとのJulius暦では Martius (Marsの月) 31日 Aprilis (???) 30日 Maius (Maiaの月) 31日 Junius (Junoの月) 30日 Quintilis (第5の月) 31日 Sextilis (第6の月) 30日 September (第7の月) 31日 October (第8の月) 30日 November (第9の月) 31日 December (第10の月) 30日 Januarius (Janusの月) 31日 Februarius (贖いの月) 29/30日 だったのですが、Julius CaesarがQuintilisをJuliusに変えました。さらに、 Octavianus AugustusがSextilisをAugustusに変え、ついでにAugustusを31日 にして、それ以降の大の月と小の月が入れ替わりました。 のちにJanuariusが年の始めとなり、Februariusが1日減って、今の暦が形作 られました。 東京大学大学院 理学系研究科 情報科学専攻 伊藤隆幸 -- From: i22848@cctu.cc.tohoku.ac.jp (GOTOO Hitosi) Date: 28 Jun 1995 01:04:21 GMT 後藤@東北大です. <3sotg2$52t@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp>の記事において yuki@is.s.u-tokyo.ac.jpさんは書きました。 >> もともとのJulius暦では >> >> Martius (Marsの月) 31日 >> Aprilis (???) 30日 >> Maius (Maiaの月) 31日 >> Junius (Junoの月) 30日 >> Quintilis (第5の月) 31日 >> Sextilis (第6の月) 30日 >> September (第7の月) 31日 >> October (第8の月) 30日 >> November (第9の月) 31日 >> December (第10の月) 30日 >> Januarius (Janusの月) 31日 >> Februarius (贖いの月) 29/30日 >> >> だったのですが、Julius CaesarがQuintilisをJuliusに変えました。さらに、 >> Octavianus AugustusがSextilisをAugustusに変え、ついでにAugustusを31日 >> にして、それ以降の大の月と小の月が入れ替わりました。 >> のちにJanuariusが年の始めとなり、Februariusが1日減って、今の暦が形作 >> られました。 Januariusが年の始めになったのはJulius Caesar以前のことです.Glareの Oxford Latin DictionaryはIanuariusの項でmensis Ianuariusは紀元前153年 以降年の第一月であったと書いています.もっとも,この数字の根拠はいま 確かめられません. Ovidius(前47-後14)のFasti「祭暦」(高橋宏幸訳,国文社,1994年)が Januariusから始まっていることをお考えください.また,3巻135行以下では 「以前にはマルスのカレンダエが年の初めのカレンダエであったことに 疑問をもたないように...」とあります.つまり,Ovidiusの時代には Martiusがかつて年の始めであったことは忘れられかけていたのです. ******************************************************************** GOTOO Hitosi (Hitoshi Goto) i22848@cctu.cc.tohoku.ac.jp Department of Linguistics, Tohoku University, Sendai, JAPAN Grammatici certant, et adhuc sub judice lis est. (Hor. _A.P._ 78) Gramatikistoj interbatalas, kaj la afero ankorau~ restas en proceso. -- From: i22848@cctu.cc.tohoku.ac.jp (GOTOO Hitosi) Date: 28 Jun 1995 07:48:28 GMT 後藤@東北大です. <3sq9ql$cht@cctu-mail.cctu.cc.tohoku.ac.jp>の記事において i22848@cctu.cc.tohoku.ac.jpは書きました。 >> <3sotg2$52t@isnews.is.s.u-tokyo.ac.jp>の記事において >> yuki@is.s.u-tokyo.ac.jpさんは書きました。 >> >> もともとのJulius暦では >> >> >> >> Martius (Marsの月) 31日 >> >> Aprilis (???) 30日 >> >> Maius (Maiaの月) 31日 >> >> Junius (Junoの月) 30日 >> >> Quintilis (第5の月) 31日 >> >> Sextilis (第6の月) 30日 >> >> September (第7の月) 31日 >> >> October (第8の月) 30日 >> >> November (第9の月) 31日 >> >> December (第10の月) 30日 >> >> Januarius (Janusの月) 31日 >> >> Februarius (贖いの月) 29/30日 >> >> >> >> だったのですが、Julius CaesarがQuintilisをJuliusに変えました。さらに、 >> >> Octavianus AugustusがSextilisをAugustusに変え、ついでにAugustusを31日 >> >> にして、それ以降の大の月と小の月が入れ替わりました。 >> >> のちにJanuariusが年の始めとなり、Februariusが1日減って、今の暦が形作 >> >> られました。 >> >> Januariusが年の始めになったのはJulius Caesar以前のことです.Glareの >> Oxford Latin DictionaryはIanuariusの項でmensis Ianuariusは紀元前153年 >> 以降年の第一月であったと書いています.もっとも,この数字の根拠はいま >> 確かめられません. 西洋古典学の虎の巻(と言っても5巻本)のDer kleine Paulyを引いてみました. Kalenderの項を見ると: ローマ最古の暦には10カ月しかなかった.(これはよくわかっていない.) カエサル以前の暦は太陰暦で,Martiusからの12カ月,355日で1年であった.Martius, Maius, Quintilis, Octoberの4カ月が31日で,Ianuarius, Aprilis, Iunius, Sextilis, September, November, December は29日,Februariusは28日であった. 紀元前153年から,1年がIanuariusで始まるようになる.(ここにも典拠が 挙がってませんが,Paulyには間違いはないでしょう.) そして,紀元前46年にカエサルがエジプトから太陽暦を導入して暦を大改革 することになります. ******************************************************************** GOTOO Hitosi (Hitoshi Goto) i22848@cctu.cc.tohoku.ac.jp Department of Linguistics, Tohoku University, Sendai, JAPAN Grammatici certant, et adhuc sub judice lis est. (Hor. _A.P._ 78) Gramatikistoj interbatalas, kaj la afero ankorau~ restas en proceso. -- From: yuki@is.s.u-tokyo.ac.jp (ITO Takayuki) Date: 29 Jun 1995 11:22:28 GMT In article <3sr1gc$ovg@cctu-mail.cctu.cc.tohoku.ac.jp> i22848@cctu.cc.tohoku.ac.jp (GOTOO Hitosi) writes: >紀元前153年から,1年がIanuariusで始まるようになる. そうですね。153B.CをA.D.153と勘違いしていたようです。 ご指摘ありがとうございます。 東京大学大学院 理学系研究科 情報科学専攻 伊藤隆幸